アビ

 

アビ
 

アビ類
世界で五種(北半球のみ)
アビ、オオハム、シロエリオオハム、ハシグロアビ、ハシジロアビ。
オオハムとシロエリオオハム、ハシグロアビとハシジロアビを同一種とし、三種とする説もある
日本ではハシグロアビだけ正式記録がない。
ペンギンの次に潜水が巧み。
骨が重く、体の比重が水(1)に近い。
体は楕円状扁平で、海が荒れても安定した姿勢を保つ。
気嚢などの空気の量によって浮力を調節し、脚だけで泳ぐ。
オスはメスより少し大きい。
秋に求愛行動、ペアの形成。
生涯連れ添うが、一羽が死ぬと数日中に新しいペアを組む。
毎年同じテリトリー、同じ巣を使う。
抱卵、育雛は両親で行う。
極北で繁殖。
雨を予知する鳥としてレイングースとも呼ばれる。

 

主要な骨が中空でなく、比重が大きい。
潜水に有利。

 

遊泳速度
水面
7.2km/h
水中
9.6~11.2km/h

 

 
アビ
アビ以外
飛び立ち
水面からたやすく飛び立つ
滑走が必要
離着陸
陸地からもできる
水面のみ
群れの漁
大声で騒ぐ
声を立てず静か
ディスプレィ
派手
地味
換羽
繁殖終了後
早春
春に部分換羽
秋に完全換羽
春に完全換羽
秋に部分換羽
頸気嚢
弱小な一対の頸気嚢が存在
存在せず

 

オオハム
鎖骨間気嚢の回帰気管枝の交通路を有す
ソロエリオオハム
鎖骨間気嚢の回帰気管枝の交通路を欠く
腹気嚢、後胸気嚢、鎖骨間気嚢の順位がオオハムと逆

 

アビ漁
鳥付漕釣漁業、鳥持網代漁業(とりもちあじろ)
アビではなく、シロエリオオハムと少数のオオハム。
アビは不適切。
広島県下の瀬戸内海で行われる。
アビ類が潜水してイカナゴを上部に追いやる。
鯛やスズキがイカナゴを追って浮上。
漁師が鯛やスズキを一本釣りする漁法。
節分から八十八夜まで(最盛期は2月)
普通、この時期の鯛は水底で冬眠に近い状態なので漁にならないが、
好物のイカナゴにつられ浮上する。
砂利の採取により環境が変化し、イカナゴが減少アビ類も激減。
現在アビ漁は行われていない。