まぶた |
瞬きのときは上まぶたが下に閉じる。
眠るときは下まぶたが上に閉じる。 |
鳩胸 |
鳩胸という言葉があるように胸骨、胸筋が発達。
高速長距離飛行が可能。
パワフルな飛び方はハヤブサに似ている。 |
嘴 |
全体は柔らか。
先端だけ硬い。 |
ろう膜 |
上嘴基部を覆う裸の皮膚。
鼻孔を保護するためのもの。
ワシタカ類やインコにもある。 |
尾脂腺 |
発達していない。
皮膚から直接細かい脂粉(粉綿羽)が分泌される。 |
尾羽 |
多くは12枚
アオバトは14枚 |
抜けやすい羽 |
ハトの羽は大変抜けやすい。(1日0.12g)
タカに襲われたとき、羽を残して逃げやすくする。
トカゲの尻尾切りと同じ効果。 |
帰巣性 |
ハトの内耳にある壷嚢(このう)という感覚器官が磁気センサーの役目をしている。
ハトの帰巣性は地磁気と関係がある。 |
馴染みのある場所では視覚情報を利用する。 | |
ハトの幼鳥は磁気コンパスを利用するが、成長の段階で太陽コンパス利用を達成していく。 | |
偏光 |
人の眼は偏光を感知できないが、ハトは感知できるので航法の補助として用いる。 |
渡り |
ほとんどが渡りをしない。 |
吸水 |
水を飲む時、普通の鳥は下の嘴に水をため、頭を上げて飲む。
ハトは嘴を水中につけたまま口腔の陰圧によって吸飲できる。
他にはネズミドリ類やベニスズメ科の一部の種など |
昼行性 |
完全な昼行性。
薄暮では餌を探せない。 |
ディスプレーフライト |
円舞
キジバトなどのオスが行う。 |
繁殖 |
3~11月に数回繁殖。
キジバトでは年8回繁殖した例も。
キジバトの繁殖ピークは、夏鳥である北海道では6月、京都8~9月。 |
巣材を運ぶのはオス。
組み立てるのはメス。 | |
一度の産卵数はほとんどの種が二卵(97%)。
一卵目と二卵目の間隔は44時間。
卵の色はほとんどの種が白だが、キンバトは金色に近い色。 | |
一卵目から抱卵。
抱卵は、昼はオスが多い。夜はメス。
朝8~11時、夕方15~17時ごろ交代。
メスの抱卵時間はオスの二倍。 | |
二卵は男女の双子の場合がほとんど。 | |
第一卵からはオスが生まれることが多い。 | |
ペアは生涯連れ添う。 |
ピジョンミルク |
ミルクと言っても液状ではない。
嗉囊(そのう)内膜の細胞が剥奪したもので、栄養価が高い。
抱卵後10日目ごろから作られる。
雛が孵化する頃には嗉囊内壁の厚さは通常の20倍。
親鳥が始めの数日ヒナに与える。
その後嗉囊で半消化された乳液状の物質も与える。
オス、メス共に与える。
ヒナは硬い木の実や種子は消化できない。
ヒナの餌として動物食を必要としないので、繁殖期を昆虫の発生期に合わせる必要がなく、ほぼ一年中繁殖が可能。
水分65~91%、たんぱく質13~19%、
脂肪7~12%、灰分、アミラーゼ、サッカラーゼ、
ビタミンA、B1、B2などを含む。
乳糖、カゼインは含まれない。
脳下垂体ホルモンであるプロラクチンの分泌によって生産される。
哺乳類でミルクの生産に関係しているのも、これと同じホルモン。
他にミルクを生産する鳥はフラミンゴだけ。 | |
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蛋白質 |
脂肪 |
人の母乳 |
1.2% |
3.8% |
ピジョンミルク |
15% |
10% |
|
ドバト |
人 |
体重(g) |
360 |
60,000 |
頭の重さ (g) |
13.5 |
1,375 |
脳髄 (g)
体重比(%) |
2.2
0.6 |
3,500
6 |
眼球の重さ (g)
体重比(%) |
1.3
0.7 |
7.4
0.025 |
眼球の直径 (mm)
見た目の直径 |
15
6.5 |
24 |
|
カワラバト亜科 |
アオバト亜科 |
カラスバト、シラコバト、ベニバト、キジバト、キンバト、ドバト |
アオバト、ズアカアオバト | |
食性 |
種子食 |
果実食 |
採餌 |
地上および樹上採餌 |
樹上採餌 |
腸 |
短め |
長め |
盲腸 |
一対 |
無 |
筋胃の小石 |
有 |
無 |
海水を飲むアオバト |
アオバトは果実食。
キジバトは槳果の種子まで消化してしまうが、アオバトは種子を排泄する。
肉食や昆虫食の鳥では、塩分などのミネラルが不足することはない。
穀物食のハト類でも、種子の栄養分や、地上で採食する際の土などからの塩分摂取がある。
しかし、果実の果皮や果肉には塩分がほとんど含まれていない。
果実食の鳥は、別に塩分を摂取しなければならない。
海水を飲むのは朝が多い。
5~10月(7~9月に多い)。(冬では観察されていない)
関東のアオバトは京都などに南下して越冬し、ドウウグリ等を食べ、真水を飲む。
液果を食べているアオバトに真水のみを与えると糞は液状(下痢)になってしまう。
液果を主食としている時は塩分を補給しないと体の中の水分が保持できない。 |
吸飲確認されている海水の塩分濃度は1.07%
アオバトが吸飲する鉱泉(群馬県上野村)の塩分濃度は0.19% |
冬はドングリ(アラカシなど)を食べるが、砂嚢ですりつぶし、吸収する。
ヒゲガラは昆虫を食べる時期は砂嚢の砂を捨て、砂嚢を縮小する。 |
ズアカアオバトでは、海水を飲む行動は報告されていない。 |
海水を飲むのはアオバトが世界で唯一。
日本特産の亜種Treron sieboldii sieboldiiのみ。 |
ドバト |
ヨーロッパやアジア南部に生息するカワラバトを家禽化したもの。
神社仏閣で飼われ、堂鳩からドバトと呼ばれるようになった。
食用、伝書鳩、イベント用など。 | |
レース鳩
|
体重 |
ドバトより重い(ドバト314g レース鳩445g) |
脚 |
ドバトより太い | |
海馬 |
カワラバトより発達 | |
嗅球 |
カワラバトより発達 | |
嘴 |
ドバトより太くて短い | |
鼻瘤 |
ドバトより大きい |
キジバト |
繁殖ごとにペアが替わる場合も。 |
新しく巣を作って繁殖したら、次は古巣(自他を問わず)をりようする。
古い巣で繁殖した次は新しい巣を作る傾向がある。 | |
小さな陸貝も食べる。 | |
シラコバト |
江戸時代に放鳥されたという説が有力。
インドの亜種S.d.decaocto |
リョコウバト |
英名のPassenger Pigeonを直訳。 |
手品の白い鳩 |
手品で使われる白い鳩はギンバト(ジュズカケバトのアルビノ)
ドバトより小さい。
飛ぶと大きく見えるが翼を閉じると小さく、特におとなしい。
鳥類の多くは、仰向けにするとおとなしくなる。 |
童謡『鳩ぽっぽ』 |
ポッポ ポッポと鳴く鳩ということで、一番近いのがシラコバトといわれている。
作詞は、東くめ。
明治時代に上野の浅草寺で詩を作ったので、ドバトの可能性が高いと思われる。
シラコバトは江戸時代末までは関東一円に生息していた。 |
『ぽっぽっぽ、鳩ぽっぽ』で始まる文部省唱歌の『鳩』は別の歌。
作者不明
『鳩』の方が後から作られた。 |
幸せの青い鳥 |
チルチルとミチルの物語を書いたメーテルリンクはベルギー人。
後にパリに移り住む。
フランス語の原文で『青い鳥』はTourterelleとなっており、
仏和辞典ではキジバト。
日本語訳の本ではハトまたはキジバト
キジバトはヨーロッパには生息しない鳥なのでただ単に『鳩』。 |
英語 |
|
English Dictionary |
中国語 |
Pigeon |
主にドバト類
角尾か円尾
大型
岩窟や建造物に営巣
あまり渡らない
灰色で汚いイメージ
飼い鳩
140種 |
《鳥》ハト。
《俗》だまされやすい人
若い女
だまされやすい人
まぬけ |
鴿 |
Dove
(ダヴ)
(ドーヴ) |
主にキジバト類
とがった尾
小型
樹上に営巣
渡る種が多い
白くて平和の象徴
野生種
138種 |
ハト
柔和な人
《米》ハト派(穏健派)
純潔な人
無邪気な人
可愛い人 |
鳩 |
愛する人のことを英語で my dove(私の小鳩ちゃん) |
bill and coo 鳩のように男女が仲良くキスをしたり甘ったるい声で恋を語り合うこと
cooはハトの鳴き声(クー) |
鳩舎は英語でコラムバリュウムcolumbarium
納骨堂という意味も。 |
鳩 |
ゲルマン語 |
ドイツ語 |
taube |
タウベ |
スウェーデン語 |
duva |
| ||
デンマーク語 |
due |
| ||
オランダ語 |
duif |
| ||
英語 |
dove pigeon |
| ||
ロマンス語 |
フランス語 |
colombe pigeon |
ピジョン | |
イタリア語 |
colombo piccione |
ピッチョーネ | ||
ラテン語 |
columba palumbus |
| ||
スペイン語 |
paloma pichon |
パロマ | ||
ポルトガル語 |
pombo pomba |
|
鳩時計 |
1783年にドイツで発明
ドイツ語でKuckucksuhr、英語でcuckoo clockどちらもカッコウ時計。
日本では、カッコウは別名閑古鳥で縁起が悪いので鳩に変えた。 |
サケイ |
生息地の砂漠では水場が少ない。
嗉囊が発達しているため、一度に35ccも飲むことができる。
給水後は水に浸かり、羽に水を吸い込ませ(25ml~40ml)、
巣に戻り雛に与える(10~18ml)。
ハト科と違い、普通の鳥のように水を飲む。
体に10g以上の水を蓄え、運ぶことができる。 |
キジ目、チドリ目に近い |