ことわざ

 

ことわざ
 

足下から鳥が立つ
突然、身近な所に意外な事件が起こる喩え。
頭隠して尻隠さず
悪いことや欠点などの一部を隠したつもりでも、他のわるいぶぶんが隠し切れず、外に現れることのたとえ。
(草むらに隠れたつもりになっているキジの様子から。)
交喙の嘴(いすかのはし)
イスカの上下の嘴が左右に食い違っていて、合わないことから、物事が食い違って思うようにならないこと。
一石二鳥
一つの石を投げて二羽の鳥を落とす。
一つのことをして、同時に二つの利を得ること。
鷸蚌(いつぼう)の争い
鴫と溝貝が争っている所を漁師が両方とも捕らえてしまった。
無益な争いをしていると、第三者に乗ぜられて共倒れになる。
上見ぬ鷲
鷲は他の鳥を怖がらず警戒しない。
うぬぼれが強く何ものも怖がらない態度。
鶯鳴かせたこともある
今はこんな年寄りになってしまったが、若いときには美しく魅力があって、多くの人を引きつけた。
烏合の衆
規律も統一もない集まり。
鵜の真似をする烏
カラスが、姿の似ている鵜の真似をして水に入り溺れてしまう。
自分の能力、身の程を顧みないで失敗する者。
鵜の目鷹の目
鵜が魚を漁り、鷹が鳥を求める時の目付きのように、鋭く物を探し出そうとする目付き。
烏鷺を戦わす
碁を打つこと。
カラスは黒く、サギは白いことから。
越鳥南枝に巣くう
南方越の国から北国へ飛んできた渡り鳥は、故郷を慕って必ず南側の枝に巣を作る。故郷が忘れがたいという意味。
燕雀(えんじゃく)(いずく)んぞ鴻鵠(こうこく)の志を知らん
燕や雀のような小鳥にヒシクイや白鳥のような大きな鳥のことが分かろうか。
凡人には、大人物の大志を悟ることなどはできはしない。
鴛鴦の契り
夫婦がオシドリのように、仲むつまじいことの喩え。
屋烏の愛
カラスはいやな鳥ではあるが、愛する人の家の屋根に止まっているとかわいくも思える。
亀の年を鶴が羨む
千年の長寿を持つという鶴が、万年の亀を羨ましがることから、欲望には限度が無いことの喩え。
鴨が葱を背負って来る
鴨が葱まで背負ってわざわざ来たので、すぐに鴨鍋が食べられる。
相手の行動がこちらの思惑通りで好都合な状況。
鴨の水掻き
水に浮かんだ鴨はゆったりしているようでも、水面下では絶えず足で水を掻いている。
よそ目には分からないが、本当は苦労や心配が耐えないこと。
烏の行水
入浴時間の短い喩え。
閑古鳥が鳴く
人影が無く寂しいようす。商売などがはやらないことに言う。
雉も鳴かずば撃たれまい
無用な発言をしなければ、禍を招かずに済む。
窮鳥懐に入れば猟師も殺さず
追い詰められて逃げ場を失った鳥が、猟師の懐に飛び込んでくれば、猟師でさえ殺しはしない。まして、逃げ場を失った人が来て救いを求めれば、どんな事情があったとしても助けるものである。
漁夫の利
シギとハマグリが争っているのを見て、漁夫が両方とも捕らえてしまった。
くちばしが黄色い
 雀の嘴は成鳥繁殖期は黒色だが、幼鳥は黄色。
 そこで、経験が浅く未熟なことのたとえ。
鶏群(けいぐん)の一鶴(いっかく)
たくさんの凡人の中に、優れている人が一人だけ混じっていること。
鶏口となるも牛後となる勿れ
大きな団体の属員になるより、小さな団体でもその頭になる方が良い。
鶏鳴狗盗(けいめいくとう)
鶏の鳴き真似をして人を騙したり、犬のように物を盗んだりする卑しい者どものこと。
鷺を烏
白いものを黒だと言い張る。明らかに違っていることを主張してやまない。
(すい)は羽を以って自ら残(そこな)
カワセミは美しい羽があることのために、人に捕えられる。
長所がかえって禍を引き起こすことの喩え。
雀の千声
つまらない人間が、ばかばかしい事をあれこれ言うこと。
雀の涙
ごく僅かなものの喩え。
雀の糠喜び
雀が糠を見つけ、そこに米もあると思って喜んだが、糠ばかりで米は無く、がっかりした。
せっかく喜んだのに、無駄だったということの喩え。
雀百まで踊り忘れず
雀は死ぬまで飛び跳ねる癖が抜けないように、幼い時に身に付いた習慣は年を取っても直らないということ。
鷹は飢えても穂をつまず
鷹は空腹で飢え死にしそうになっても、稲の穂を食べるようなことはしない。
正義の人はどんなに困っても賄賂を受け取るなどの不正は行わない。
立つ鳥跡を濁さず
立ち去る者は、自分が居た跡を見苦しくないように始末しなければならない。
誰か烏の雌雄を知らんや
カラスの雌雄は区別がつきにくいことから、人の心や物事の良し悪し、または人の優劣を見分けるのが難しい喩え。
塵塚に鶴
ゴミ溜に上品で美しい鶴がいる。
つまらない所に優れたものが入り混じること。
鶴の一声
衆人の千言を一言で鎮めるような、優れた者の一声。
鶴は千年亀は万年
長寿でめでたいこと。寿命が長いこと。
鳶が鷹を生む
平凡な親が優れた子を生むことの喩え。
鳶に油揚げをさらわれる
自分のものになるはずの大切なものを、いきなり横取りされてしまう。
飛ぶ鳥を落とす
飛ぶ鳥でさえ地上に落ちてくるほど、非常に権勢がが盛んなことの喩え。
鳥篭に鶴をいれたよう
小鳥の鳥篭に鶴を入れたら狭くて身動きできない。
押さえつけられ、のびのびしない様子。
鳥無き里の蝙蝠
鳥がいない所では、空を飛べる蝙蝠が威張るという意味で、優れた者がいない所ではつまらない者が幅を利かすということの喩え。
能ある鷹は爪を隠す
優れた鷹は、獲物に襲い掛かる直前まで爪を隠し相手を油断せる。
この事から、優れた才能の持ち主ほど普段その実力を見せびらかさないと言う事。
(猫と違い、鳥類には爪を収納する機能が備わっていない)
(鷹は獲物を襲う直前に脚を前に出すから、その姿から?)
掃き溜めに鶴
掃き溜めのような汚い所やつまらない所に、際立って優れたものがあること。
鳩に三枝の礼あり烏に反哺の孝あり
鳩は親鳥から三本下の木の枝に止まる。
カラスは親に養われた恩を親鳥の口に餌を含ませて返す。
鳥や獣でさえも育ててもらった恩に報いるものだ。
鳩に豆鉄砲
突然の事に驚ききょとんとするさま。
鳩を憎み豆を作らぬ
畑にまいた豆を鳩がほじるからといって、豆を作ることをやめてしまうのでは本末転倒。
花は根に鳥は故巣に
物事はすべてその本に帰る。という意味。
風声鶴唳(ふうせいかくれい)
風の音と鶴が鳴く声。敗残兵は風の音や鶴の鳴き声にも、敵かと思って怯える。
些細な事にもびくびくと怖気付くこと。
雌鳥歌えば家滅ぶ
妻の勢いが強い家はやがて滅びる
雌鳥勧めて雄鶏時を作る
主人が妻の意見に動かされる喩え。
目を掩うて雀を捕らう
雀が逃げるのを恐れるあまり、逃げるのが見えないようにと自分の目を隠して捕えようとする。つまらない策を用いること。
門前雀羅(もんぜんじゃくら)を張る
訪問客がなくなり、門の外に雀が群がって、網を張って雀を捕らえることができるという意味。
百舌勘定(もずかんじょう)
鳩、鴫、百舌が15文の食事をして、勘定のとき百舌は鳩に8文、鴫に7文出させて自分は1文も出さなかった。
勘定のとき、自分は金を出さないで人に出させること。
焼け野の雉(きぎす)夜の鶴
親が子を思う情がとても深いことの喩え。
雉は巣を営んでいる野を焼かれると、我が身を忘れて子を救おうと巣に戻り、巣篭もる鶴は霜が降りる寒い夜、自分の翼で子を覆うというところから。
闇夜のカラス
周りの物と区別がつかぬ物の喩え。
欲の熊鷹股裂ける
二頭の猪に襲い掛かり掴んだが、二頭の猪が左右に逃げたため、熊鷹の股は裂けてしまった。
あまり欲が深いと禍を招くことの喩え。

 

英語のことわざ
A bird in the hand is worth two in the bush
掌中の一羽は薮中の二羽に値する
A crow is never whiter for washing
カラスは頻繁に体を洗っても白くはならない
An old eagle better than a young bird
老いた鷲でも、若い鳥より優れている。
Birds of a feather flock together
同じ羽を持つ鳥は群れる。
Fine heathers make fine birds
美しい羽が美しい鳥を作る。
One swallow does not make a summer.
一羽の燕が来ても夏にはならない。
The early bird catches the worm
早起きの鳥は虫を捕まえる。
There are no birds in last year’s nest
去年の鳥の巣にはもう鳥はいない。