潜水

 

潜水
 
潜水する鳥の進化
 
北半球
カモメ類
 
オオハシウミガラス
 
オオウミガラス
空中で翼を使う
空中、水中で翼を使う
水中で翼を使う
ウミツバメ類
モグリウミツバメ類
ペンギン類
南半球
 
 
 
 
水中を潜る
 
脚で潜る
(脚潜水)
アビ科(両脚)
カイツブリ科(両脚)
ウ科(両脚)
ハジロ属(両脚)
アイサ属(両脚)
オタテガモ属
ツクシガモ属(アカツクシガモ)(ツクシガモ)
オシドリ属(オシドリ)(アメリカオシ)
マガモ属(アカハシコガモ)(オカヨシガモ)(マガモ)(カルガモ)(オナガガモ)(ハシビロガモ)
脚+翼
ケープシロカツオドリ
スズガモ
ホオジロガモ
コオリガモ
ビロードキンクロ
バン
ヒドリガモ
ヨシガモ
オカヨシガモ
翼で潜る
(翼潜水)
ペンギン目
ミズナギドリ目
ウミスズメ科
カワガラス
モグリウミツバメ科など
 
流し網などの魚網にかかるのは水中飛翔型の鳥が多い。
流し網は細く、目立たないように進化し、『海のカスミ網』状態。
ダイビング
嘴から
カツオドリ類、アジサシ類、カワセミ類
脚から
ミサゴ
 
 

水は空気の820倍の密度。
水中では抵抗と浮力が大きくなる。
水深10mごとに一気圧増加。
水深200mなら20気圧にもなる。
滑空能力の高い種は潜水能力は低い。
水は空気の25倍の早さで熱を奪う。
潜水性の鳥では重い骨、小さい気嚢が特徴。

 

潜水するものには、筋で外耳孔を閉じることができる種もいる。

 
 

アビ
泳ぐ速度
7.2km/h
最高潜水距離
82m
潜行速度
9.6~11.2km/h
普通の水鳥の羽毛は撥水性が高く水をはじき、潜水中も空気の層が身体を覆い、比重を軽くするので、その分潜水にエネルギーを使うが、
鵜の羽毛は撥水性がないので、水中での抵抗が少なくてすむ。
水中で魚を呑み込めない。
 
翼潜水の鳥は潜水で使わない脚の水かきを舵として使え、長い尾を必要としないが、脚潜水のウでは長い尾が必要。
ウトウ
翼潜水
潜水の妨げになる大きな翼を小さくした。
翼面荷重が大きくなったため、空中飛行では、酸素負担の大きい羽ばたき飛翔が必要。
ウミガラス
潜水時には翼を使う。(特に下降時)
上昇時は翼を広げたまま動かさない。
翼を半分に畳み、一秒に二回ほどの羽ばたき。
方向転換は脚の水かきを使う。
水中で魚を呑み込める。
カイツブリ
潜水の深さは2~3m
気嚢の空気を押し出し、浮力の調節ができる。
気嚢を空にするだけで30秒潜水できる。
カモ
秒1.5~3.0Hzでバトルを漕ぐ。
コウテイペンギン
普通に泳ぐときは、時速7.5kmくらい。
ミサゴ
ワシタカ類で唯一少し潜れる

 
ペンギン
水中で翼を振り上げるときは斜め下、振り下ろすときは斜め上向きの力を生み出して泳ぐ。
エトピリカ
翼を振り下ろすときの斜め上向きの力だけしか生み出さない。
そのため、ペンギンほど滑らかに泳げない。
 
エトピリカ
 
翼潜水だが水かきを方向舵として使う。
飛翔時の方向転換にも水かきを使用する。
ツノメドリ
翼潜水だが、脚を舵にしている。
 
 
潜水時間()
深度(m)
通常
最高
通常
最高
アビ
30
90
7
9
シロエリオオハム
30
120
 
16
カイツブリ
15
30
 
3
ミミカイツブリ
 
180
 
3.6
ハジロカイツブリ
10
35
 
 
アカエリカイツブリ
26
55
 
 
カンムリカイツブリ
23
56
 
40
カワウ
37
120
2
30
ウミウ(♀)
ウミウ(♂)
24
37
62
110
7.2
15.1
26.4
39.3
ホシハジロ
20
30
2
 
スズガモ
25
60
2.4
6.3
キンクロハジロ
15
 
2
 
シノリガモ
10
28
 
16
コオリガモ
35
90
15
54
クロガモ
 
50
2.5
12
ビロードキンクロ
 
180
 
30
ホオジロガモ
24
55
2.5
12
ミコアイサ
15
 
1.5
 
ウミアイサ
22
120
2
4
カワアイサ
37
110
2.7
4
ウミガラス
32
68
6
100
ハシブトウミガラス
 
180
 
210
ウトウ
45
120
10
60
エトピリカ
30
60
60
 
ニシツノメドリ
25
 
 
60
カワガラス
4
23
 
 
コウテイペンギン
5分
18分
30
628
キングペンギン
 
 
 
322
コガタペンギン
28.5
79
8.4
26.5
海女
60
 
10
 
 
7分
 
123
マッコウクジラ
40分
75分
 
1,134
深海魚
バッソギガス・プロフンディッシュ
 
 
 
8,300
 
 
水上、水中速度(km/h)
巡航速度
最高速度
クロマグロ
80
160
バショウカジキ(公認記録)
 
109
クロマグロ
 
80
キハダマグロ
 
75
カツオ
38
 
マッコウクジラ
10
40
ホオジロザメ
 
40
マイルカ
 
37
シロナガスクジラ
 
37
ジェンツーペンギン
8
36
エンペラーペンギン
6
 
ハシブトウミガラス
5.8
 
カワウ
5.8
 
ウミガラス
5
 
サケ
5
40
アシカ
 
40
 
30
ミナミゾウアザラシ
5
 
マゼランペンギン
 
15
ウトウ
4
 
ペンギン
3
 
ウミガラス
3
 
 
16
ミズクラゲ
3
9
 
8
イカ
2.9
7.6
金魚
2.7
 
マミジロカルガモ
2.6
 
カイツブリ
2
 
ウミスズメ
1.9
 
 
7.2
ウミヘビ
1.15
 
マガモ
1.8
 
ヒラメ
1.4
 
オオバン
1
 
ウナギ
0.86
4
カレイ
0.4
 
ゾウリムシ
0.01
 
 
 
血液量(%)
酸素容量(%)
非潜水
ハト
7.0
21.2
アヒル
10.0
16.9
潜水
ペンギン
9.0
20.0
ツノメドリ
11.3~12.0
24.0
ウミガラス
12.3~13.7
26.0
 
潜水するものには、筋で外耳孔を閉じることができる種もいる。
 
偏光
水中への突入
人は空から水中の物が見える範囲は真下のごく一部に限られる。(偏光されている)
偏光グラスの眼鏡をかけると偏光が除去されて、水中の見える範囲は広くなる。
 
カワセミ、アジサシなど
空中から突入して魚を獲る鳥
空中視の調節筋で間に合わせる。
突入時は瞬膜で保護。
ペンギンなど
水中で魚を追う鳥
水中調節が主なので、
陸上では近視眼。
潜水ガモ、アビ、ウミスズメ、ウなど
 
空中、水中両用の調節が可能。
角膜は平ら。
水中では強度の遠視
水中メガネが必要
イモリ
陸上で強度の近視
水中では正常
 
潜水ガモ
水中では角膜を瞬膜で被い、透視する。
レンズを突出させ、至近視する。

 
泳ぎ
カモ
常に脚で漕いでいる。
ハクチョウ
ガン
スピードが出ると両脚を後方にだらりと伸ばす。
常に脚で漕ぐより有利。
体重があるので、慣性による推進力のほうが大きくなる。

 

着水
カイツブリ
両脚を後方に伸ばしたまま脚の甲で着水し、脚の甲と腹で滑る。