亜種
ベルグマンの法則 |
体の大きさは、平均気温が低くなるにつれて増大する。 (旧北区の鳥類で8%、北アメリカで26%の差が生じる。) 体熱の消失量は体の表面積に比例するが、生産量の方は体の容積に比例。 体が大きいほど相対的に体表面積は小さくなる。 したがって寒い気候の下で生活する鳥では体が大きい方が有利。 (渡り鳥では繁殖地でなく、越冬地が基準) |
グロージャーの法則 |
同種または近縁種の恒温動物と一部の昆虫では、温暖で湿度の高い所に住むものは、 寒く乾燥した所に住むものより体色が暗色になる。 |
アレンの法則 |
恒温動物では寒冷な地域に生息するものほど、耳や、鼻、手足、翼などが短くなる。 |
翼や尾羽は体表面での体熱の発散に関連しないので、この法則には従わない。 北方個体群のように長距離を渡るものでは、翼が長くなったり先が細くなるなどの適応がある。 |
レンシュの規則 |
気候の寒冷な地域に生息する亜種は、温暖な地域に生息する亜種に比べて一腹卵数が多い。 |
気候の温暖な地域に生息する亜種は、寒冷な地域に生息する亜種に比べて翼長が短い。(翼の規則とも呼ばれる) |
雑食性鳥類の消化器官は、温帯に生息している亜種に比べ、熱帯に生息している亜種の方が小型である。 |
クライン |
連続した形質の移行現象 本来、亜種として認められない。 |
亜種の法則 |
3/4の個体が、他の亜種から区別できればよい。 |
分布は繁殖期には重なり合わないが、越冬期には一部重なる場合もある。 |
新しい種は地理的に隔離された亜種から生まれる。 雑種からではない。 |
DNA分類では2%が種内と種間の境界。 異種間でも差異が小さい種もある(シロハラ上種で0.15〜2.0%、シマセンニュウ上種で0.6%〜1.0%) 同種内でも差異の大きな種もある(本州のカケスとミヤマカケス3.4%、本州のメジロと台湾のメジロ3.9%、ゴジュウカラ7.4%、ヤマガラ7.7%) |
オオハム |
以前はシロエリオオハムを、オオハムの亜種としていたが、 今は別種としている。 オオハムは鎖骨間気嚢の回帰気管支の交通路を有しているが、シロエリは全く欠いている。 腹気嚢、後胸気嚢、鎖骨間気嚢の容積の順位が全く逆。 |
カイツブリ |
日本産亜種の虹彩は黄色だが、欧州産亜種は暗赤色。 |
カワウ |
世界6亜種、日本1亜種 日本の亜種 P.c.hanedae は日本以外には生息せず。 |
コウノトリ |
3亜種 日本に分布する亜種boicanaは最大。 日本に分布する亜種boicanaだけ嘴が黒 ヨーロッパの亜種はやや小型で、嘴は赤い。 (シュバシコウという別種にする説も) |
アオサギ |
世界4亜種 日本の亜種はjouyi 基亜種より色が薄い 基亜種 cinerea 北海道には飛来の可能性も |
コサギ |
世界6亜種。東アフリカの亜種は灰色。 |
|
基亜種ダイサギ (オオダイサギ) |
亜種チュウダイサギ |
|
大きさ |
大 アオサギよりやや大 |
小 アオサギよりやや小 |
|
頸 |
細い 長い |
太い 短い |
|
脚 |
太い |
細い |
|
尾 |
長い |
短い |
|
脚の色 |
黄色 |
黒色 |
|
婚姻色 |
跗蹠の赤味が無い |
跗蹠に赤味が有る |
|
季節 |
冬鳥 |
留鳥(夏鳥) 本州以南で繁殖 |
|
個体数 |
少ない |
多い |
|
体重 |
1,500g |
970g |
760g |
嘴の長さ |
109〜138mm |
100〜117mm |
|
翼長 |
400〜465mm |
337〜394mm |
|
跗蹠 |
148〜215mm |
135〜175mm |
|
尾長 |
140〜185mm |
127〜163mm |
マガモ |
フロリダの亜種A.p.fuluigulaとメキシコの亜種A.p.diaziは、 オスもメスと同じような羽色をしている。 |
カルガモ |
北方の亜種カルガモA.p.zonorhynchaは渡りを行う。 (冬は東南アジアで越冬) |
オナガガモ |
世界3亜種 他の2亜種は島嶼棲なので、尾羽が短くオスも地味。 |
クロガモ |
ヨーロッパ産の亜種では嘴基部のこぶが黒色。 |
ビロードキンクロ |
嘴は黒色の鼻瘤がヨーロッパの亜種で最小。 アジアの亜種が最大。 |
カナダガン |
最小亜種ヒメシジュウカラガンは1.6kg、 最大亜種オオカナダガンは四倍の体重。 シジュウカラガンは二番目に小さい。(1.9kg) |
マガン |
日本には亜種マガン(A.a.frontalis)が飛来。 日本に来るのはシベリア東部チユコト半島から。 西アラスカの亜種オオマガンの記録もある。 |
ヒシクイ |
|||
亜種名 |
ヒシクイ |
オオヒシクイ |
|
全長(cm) |
♂ |
90 |
105 |
♀ |
75 |
96 |
|
体重(kg) |
♂ |
3.2 |
5.1 |
♀ |
2.8 |
4.6 |
|
首 |
短い |
長い |
|
嘴 |
短い |
長い |
|
嘴の隙間 |
あり |
なし |
|
餌 |
田圃の落穂、草 陸生植物 |
ヒシの実 マコモの根茎 水生植物 |
|
繁殖地 |
ツンドラ地帯 |
タイガ地帯 |
|
換羽地 |
マコベツコエ湖 |
ズベズドカン湖 |
|
越冬地 |
本州太平洋側 |
日本海側 |
|
採餌場所 |
水田や草地 |
沼や湖 |
|
別名 |
オカヒシクイ |
ヌマタロウ |
|
声 |
ギャハハーン 高い 金属音 |
ガハハーン 低い 太い |
|
日本の生息数 |
4,000 |
9,000 |
ヒシクイとオオヒシクイを別種とする説も
大きさ |
嘴 |
頸 |
|
西 |
東 |
小型 |
厚い 短い |
短い |
北(ツンドラ型) ♂体重(kg) |
ロシアヒシクイ 1.97 |
ヒシクイ 3.20 |
大型 |
薄い 長い |
長い |
南(タイガ型) ♂体重(kg) |
ニシヒシクイ 2.69 |
オオヒシクイ 5.10 |
出雲のヒシクイは、嘴の形がオオヒシクイとヒシクイの中間で、DNA解析でも
遺伝子型が異なり、繁殖地も異なるようなので新亜種の可能性も。
イヌワシ |
|||||||
|
|
♂翼長 |
♀翼長 |
♂:♀ |
♂体重 |
♀体重 |
♂:♀ |
daphanea |
中央アジア |
640 |
700 |
1.09 |
4,050 |
6,350 |
1.57 |
kamtschatica |
北東アジア |
640 |
690 |
1.08 |
|
|
|
chrysaetos |
北西ヨーロッパ |
620 |
670 |
1.08 |
3,690 |
5,170 |
1.40 |
canadensis |
北アメリカ |
610 |
650 |
1.07 |
3,480 |
4,910 |
1.41 |
homeyeri |
南西ヨーロッパ |
590 |
640 |
1.08 |
|
|
|
japonica |
日本、朝鮮 |
590 |
630 |
1.07 |
2,550 |
3,250 |
1.27 |
基亜種はchrysaetos。 中央アジア産の亜種が最大。 最大亜種の隣でありながら、ニホンイヌワシ(日本と朝鮮半島の亜種)が最小。 イヌワシは開けた環境に生息するが、日本の亜種は翼も短く、森林に適応。 |
|
カンムリワシ |
||
日本の亜種 |
台湾の亜種 |
中国の基亜種 |
|
全長(cm) |
55 |
70 |
|
翼長(cm) |
36 |
48 |
50 |
ライチョウ |
日本の亜種japonicusは最南亜種 |
キジ |
日本ではキジ、トウカイキジ、キュウシュウキジ、シマキジの四亜種。 狩猟目的の大量放鳥により交雑が進み、区別不能状態。 |
朝鮮半島から持ち込んだコウライキジも北海道などで繁殖。 コウライキジとは野生下で交配し、その子孫も繁殖力があるので同種の別亜種とする説も。 キジとコウライキジ、DNAは3〜4%の違い。 |
バン |
日本産亜種は基亜種と同一。 |
||
額板 |
基亜種(旧北区) |
楕円形 |
|
北米産亜種(新北区) |
上端が角ばる |
||
日本産亜種は両者の中間 |
|||
オオバン |
日本産は基亜種に含まれる。 平均体重は基亜種902g、豪州産亜種568gでベルグマンの規則どおり。 |
ハマシギ |
シギチ最多の10亜種 日本の亜種はシベリア北東部で繁殖するC.a.arcticola |
|
嘴峰(mm) |
|
♂ |
♀ |
|
亜種カモメ |
40.0 |
36.5 |
亜種コカモメ |
35.1 |
32.7 |
フクロウ |
分布域西端のヨーロッパと東端のアジアでは暗色。 中央部の個体群は淡色。 |
リュウキュウコノハズク |
かつてはコノハズクの一亜種とされていた。 その後、セレベスコノハズクの一亜種とされ、 現在は独立種として分類されるが、 コノハズクやセレベスコノハズクの亜種とする説もある。 |
オーストンオオアカゲラ |
|
体色 |
オオアカゲラで一番体色が濃いので、グロージャーの法則に合致する。 (台湾産の亜種は濃くないが、高い標高に生息) |
体長 |
体が一番大きいのでベルグマンの法則に反する。 (体温の保持以外の要素でも淘汰や進化が進む) 最も南に生息する台湾の亜種が最小(25cm) |
オーストンオオアカゲラとオオトラツグミは、 台湾産が最小で奄美大島産が最大。 |
|
嘴 |
細長い 柔らかい木をつつくのに適応(温かい地域では木が腐りやすい) |
|
アオゲラ |
||
アオゲラ |
カゴシマアオゲラ |
タネアオゲラ |
|
分布 |
本州 |
四国、九州 |
屋久島、種子島 |
大きさ |
大 |
中 |
小 |
色 |
明るい |
中 |
暗い |
腹部のハートマーク |
薄く細い |
中 |
濃く太い |
中央アジアのヤマゲラの亜種にはアオゲラのように横斑がある。
ツバメ |
日本産亜種 |
喉の赤色部が大きい |
欧州産亜種 |
尾が長い |
|
北米産亜種 |
腹部の羽色が濃い |
イワツバメ |
日本では現在D.urbica dasypus とし、ニシイワツバメと同種の別亜種としているが、ニシイワツバメと分ける説も。 |
シロガシラ |
亜種P.s.oriiは基亜種のシノニムの可能性も。 |
(エゾヒヨドリ) |
北海道で繁殖 冬は本州などに移動 淡色 |
夏鳥 |
ヒヨドリ |
|
北部の個体は夏鳥 |
アマミヒヨドリ |
奄美、徳之島 やや小型 |
留鳥 |
リュウキュウヒヨドリ |
沖縄諸島、宮古島 |
|
イシガキヒヨドリ |
石垣島、西表島 |
|
タイワンヒヨドリ |
与那国島 |
|
ダイトウヒヨドリ |
大東諸島 |
|
オガサワラヒヨドリ |
小笠原諸島 |
|
ハシブトヒヨドリ |
硫黄列島 |
アカモズ |
赤いのは日本で繁殖する亜種だけ。 |
シナモズ |
モズの中国産亜種シナモズは嘴の基部が黒色。 翼式が違う |
|
地域 |
亜種名 |
季節 |
アカヒゲ |
トカラ列島 |
アカヒゲ |
夏鳥 |
奄美、徳之島、沖縄島 |
ホントウアカヒゲ |
留鳥 |
|
八重山諸島 |
アカヒゲ |
冬鳥 |
ツグミ |
基亜種はハチジョウツグミ |
ツグミの繁殖地は北部シベリア。 ハチジョウツグミの繁殖地は南部シベリア。 |
|
アカハラ |
日本では亜種アカハラと、本州では冬鳥の亜種オオアカハラがいる。 北半球の鳥は普通北方の亜種ほど淡色だが、オオアカハラは色が濃い。 |
イソヒヨドリ |
欧州の亜種は、♂の腹部が青。(中国西部まで) |
|
アカハラ |
オオアカハラ |
翼長(mm) |
122 |
128 |
嘴高(mm) |
6.3 |
7.5 |
|
コトラツグミ |
トラツグミ |
オオトラツグミ |
||
全長 |
29.0cm |
29.5cm |
30cm |
||
♀
26cm |
♂ 32cm |
||||
翼長 |
139mm |
156mm |
163mm |
||
157mm |
165mm |
162mm |
164mm |
||
尾長 |
94mm |
100mm |
105mm |
118mm |
118mm |
嘴峰長 |
24mm |
25mm |
29mm |
||
ふ蹠長 |
33mm |
35mm |
42mm |
||
体重 |
|
150g |
180g |
||
尾羽 |
14枚 |
14枚 |
12枚 |
||
白斑なし |
白斑あり |
白斑あり |
|||
さえずり |
|
ヒィー |
チョロンチー |
||
|
3kHz |
2〜3kHz |
|||
|
主に夜間 |
主に早朝 |
トラツグミの基亜種(ヒマラヤに生息)はチュイイなどと複雑な囀り、尾羽12枚。
オオトラツグミを独立種とすれば日本固有種
オオトラツグミをトラツグミの亜種とすれば学名はZoothera dauma amami
独立種とすれば Zoothera major
国際鳥類学会議が出している世界の鳥類目録では九州以北のトラツグミは独立種。(2015年)
オオセッカ |
日本産亜種オオセッカが基亜種、基産地は東京で記載された。 中国産の亜種オナガオオセッカは淡色。 |
亜種名 |
地域 |
特徴 |
ウグイス |
北海道〜九州 |
|
カラフトウグイス |
南千島、サハリン南部 |
灰色味がある。赤茶色味を欠く。腹が白い |
ハシナガウグイス |
小笠原諸島、鳥島 |
小型。嘴が長い。赤みが強い。腹が白い。 濁った声、囀りが単純。 狭い縄張り。少ない産卵数。雄も給餌を手伝う |
リュウキュウウグイス |
南西諸島 |
灰緑色。11月〜4月生息。 |
ダイトウウグイス |
琉球列島 |
褐色が強い。嘴が大きい。翼が短い。 メスのみ子育て 産卵数はウグイスと同様。 |
チョウセンウグイス |
利尻島、舳倉島、飛島 与那国島などで記録あり |
大きい。嘴が太い。 オリーブ色味に乏しい。 |
タイワンウグイス |
可能性あり |
チョウセンウグイスに似ている。 |
リュウキュウウグイスとカラフトウグイスは同一の可能性も。
リュウキュウウグイス |
高緯度の個体ほど長い翼を持ち、遠くへ飛べる。 サハリンや南千島の亜種カラフトウグイスは沖縄へ渡り、リュウキュウウグイスと呼ばれていた。 |
カラフトウグイス |
沖縄には冬に緑褐色と褐色のものがおり、夏には緑褐色のものがいなくなり、これがDNA判定からもカラフトウグイス。 |
|
ダイトウウグイス |
ウグイス |
||
メス |
オス |
メス |
オス |
|
翼長 |
54.5 |
65.0 |
55 |
70 |
尾長 |
57.5 |
68.5 |
52 |
73 |
露出嘴峰長 |
13.5 |
15.0 |
11 |
12 |
ふ蹠長 |
21.0 |
24.0 |
21 |
26 |
|
|
メス |
オス |
ウグイス |
翼長(mm) |
54 |
65 |
体重(g) |
11.5 |
19.5 |
|
ハシナガウグイス |
翼長(mm) |
48 |
57 |
体重(g) |
7.5 |
11.5 |
|
繁殖地 |
さえずり |
形態 |
コメボソムシクイ borealis 基亜種 |
ロシア東部 |
チョリチョリチョリ 3〜3.5秒 長い 1秒に9〜10音 抑揚がない 一本調子 |
小さい 嘴が短い 色が薄い |
transbaicalicus |
ロシア中部 |
|
|
talovka |
ロシア西部 |
|
|
hylebata |
サハリン 満州 |
|
最も暗色 |
メボソムシクイ xanthodryas |
日本周辺 カムチャツカ |
ジュリジュリジュリ 四拍子 2〜2.5秒 1秒に5〜6音 抑揚がある |
大きい 嘴が太い 上面の緑色が濃い 下面の黄色が濃い |
(オオムシクイ) (examinandus) |
カムチャッカ半島 他 |
ジジロ ジジロ? 三拍子 1秒に7〜8音 |
最も大きい 下面の黄色が淡い |
アメリカコムシクイ kennicotti |
アラスカ |
ジリリリリリ 1秒に8音 一本調子 長い節 |
嘴が細い 色が明るい |
越冬地は全て東南アジア
オジロビタキ |
||
|
オジロビタキ |
ニシオジロビタキ |
同種とした場合 |
F.p.albicilla |
F.p.parva |
別種とした場合 |
F.albcilla |
F.parva |
地鳴き |
一節が10声以上 |
4〜6声 |
エナガ |
本州北部でもシマエナガの記録あり。 北海道南部でもエナガの記録あり。 北海道から本州に渡るシマエナガの記録あり。 |
||
尾長 |
チョウセンエナガ |
73〜92mm |
|
エナガ |
72〜84mm |
||
キュウシュウエナガ |
65〜75mm |
シジュウカラの声 |
|
日本の亜種 |
ツツピー と三拍子 ツピー ツピー と早い二拍子 |
エジプトの亜種 |
ツーピー ツーピー とゆっくりした二拍子 英語のききなしはティチャー ティチャー |
シジュウカラ |
ヨーロッパの亜種は腹が黄色。 |
|
翼長 |
尾長 |
露出嘴峰長 |
オーストンヤマガラ |
79 |
54 |
15.5 |
ダイトウヤマガラ |
75 |
51.5 |
14.5 |
アマミヤマガラ |
73.5 |
51 |
13.0 |
オリイヤマガラ |
70 |
46.5 |
13.3 |
|
分布 |
頬の色 |
抱卵日数 |
巣立ち日数 |
ヤマガラ |
北、本、四、九 伊豆大島 |
淡黄色 |
13.95 |
18.23 |
ナミエヤマガラ |
神津島 新島 利島 |
♂ 淡黄色〜赤褐色 |
15.56 |
16.57 |
♀ 赤褐色 |
||||
オーストンヤマガラ |
三宅島 御蔵島 |
レンガ色 |
14.06 |
18.76 |
ヤマガラとオーストンヤマガラの抱卵日数、巣立ち日数はほぼ同じだが、
ナミエヤマガラの抱卵日数は二日長く、巣立ち日数は二日短い。
南方の亜種ほど産卵数が少ない。
南方の亜種ほど羽色が濃くなる。(グロージャーの法則に合致)
南方の亜種ほど大型。(ベルグマンの法則に反する)
神津島のナミエヤマガラのヒナは蛇に襲われる確立が高い。
オーストンヤマガラ |
ヤマガラより重い。嘴、足指が長い。 ヤマガラは直径10mm以上の実はほとんど食べないが、 オーストンヤマガラは13mm台の実でも70%が食べた。 スダジイに依存。 オーストンヤマガラの一腹卵数はヤマガラより2〜3個少ない。 |
オーストンヤマガラを本州の飼育下で換羽させると、暗赤褐色ではなく、基亜種の羽色に変化する。 |
三宅島で越冬した亜種ヤマガラが確認されている。 |
国内6亜種
イオウジマメジロをイオウトウメジロとしている文献もある。
|
繁殖期 |
産卵数 |
メジロ |
4〜7月 |
3〜5 |
シチトウメジロ |
4月〜 |
3〜4 |
小笠原のメジロ (シチトウ×イオウジマ) |
3月〜 |
2〜3 |
ダイトウメジロ |
10〜7月(主に2〜6月) |
2〜3 |
リュウキュウメジロ |
翼長、尾長、嘴峰長、ふ長が最小。 |
|
シチトウメジロ シマメジロ ダイトウメジロ |
リュウキュウメジロ 小笠原のメジロ |
盗蜜行動 |
なし |
あり |
|
繁殖地 |
体重 |
特徴 |
オオカワラヒワ |
カラフト以北 |
26.5g |
大きい 三列風切外弁の白色部が広い |
カワラヒワ |
留鳥 |
19.5g |
|
オガサワラカワラヒワ |
小笠原 |
18.5g |
小さい 濃い黄緑色 |
|
カワラヒワ |
オガサワラカワラヒワ |
||
♂ |
♀ |
♂ |
♀ |
|
嘴峰長 |
12.71 |
12.32 |
14.28 |
13.87 |
嘴高 |
8.24 |
7.81 |
8.69 |
7.81 |
卵重 |
1.808 |
1.993 |
||
餌 |
草の種子 |
木の実の種子 |
||
体重はカワラヒワが重いが、嘴はオガサワラカワラヒワが大きい。 |
||||
オガサワラカワラヒワは卵数が少なく、卵重は重い。 |
ウソ |
北で繁殖する亜種ほど腹が赤い |
亜種アカウソを亜種ウソにまとめる説も |
スズメ |
世界で6亜種、日本1亜種 日本と同じ亜種なのはサハリン、韓国、台湾、フィリピン北部など。 北朝鮮はヨーロッパと同じ亜種。 |
カケス |
ミヤマカケスの分布は東西に長く、ヤマゲラの分布と似ている。 亜種カケスG.g.japonicusの分布は日本(本州、四国、九州、対馬)のみ。 アオゲラの分布と似ている。 ミヤマカケスG.g.brandtiiはサハリンや朝鮮半島などにも分布。 日本では北海道だけなので有り難味があるが、世界的にはカケスのほうが貴重。 |
オナガ |
日本以外では中国とスペインだけに生息。 中国のオナガは大きい スペインのオナガは尾羽先端が白くない(独立種とする説も) |
オサハシブトガラス |
採集人である長氏から ハシブトガラス最小の亜種 全長40cm(亜種ハシブトガラスより−40%) |
|
オサハシブトガラス |
チョウセンハシブトガラス |
ハシブトガラス |
翼長 |
257〜295 |
295〜361 |
318〜389 |
尾長 |
160〜190 |
190〜230 |
192〜255 |
嘴峰 |
51〜57 |
52〜67 |
58〜75 |
嘴高 |
|
22〜27 |
25〜32 |
跗蹠 |
47〜54 |
51〜62 |
54〜68 |