浄瑠璃

 

 浄瑠璃

霊験宮戸川

梅に鶯、牡丹に蝶、柳に燕、卯の花に子規

袂の白しぼり

柳桜に松楓、梅に鶯紅葉に鹿、竹に雀や花に蝶、籬の八重菊、

蔦かづら、桐に鳳凰獅子に牡丹

聖徳太子絵伝記

蜂に上下の礼有、烏に反哺の孝有

曾根崎心中

梅田の橋をかささぎのはしとちぎりていつ迄もそなたは女夫(めをと)

松風村雨束帯鑑

やね葺く苫葺く鳩吹く秋のかり人や、かけたる網の、めじろほう白、つぐみ、ひよどり、山雀、小雀

雪女五枚羽子板

入道一家を討んとは、わしのすを鼠がねらふに異ならず

鶴は千年亀は万年、浦島太郎が重箱ざかな

卯月の紅葉

森の小がらす、川千鳥、かっほう鳥も声さびて

娥歌かるた

神の恵みの深き世に大るり、小るり、つばくらめ

人のつぐみのぎゃうぎゃうし

蝉丸

谷のふくろふかんこどり、こずゑを渡るむささびや

傾城島原蛙合戦

すずめの千声、鶴の一声たのみまする

丹波与作待夜の

 小室節

朝の夜から見世曝、昼休から泊まで、よし原雀の鳴く様に息の有たけ饒舌って

日本振袖始

あの鶺鴒を庭くなぎ・庭たたき・恋教鳥共いふぞよと

国性爺合戦

おりゐる鴫のきっと見付、觜いからし只一啄とねらひよる、いはれぬ鴫殿、かんきんもする身で是がほんの殺生かい

源頼家源実朝

鎌倉三代記

弓に靱にさし羽の矢

平家女護島

是等ははやわざ隼の飛鳥の影にさきだって

陸には有王身をもめ共、烏が鵜のまね、所詮なく、こぶしを握ってひかへたり

 

 狂言

虎明本狂言

物いへば、ちちはながらのはしばしら、なかずはきぢもいられざらまし

禁野

是にがんがゐる つぶてをうってみう 

雁争

扨、その外の小鳥には山がら、ひがら、四十がら、あっ鳥、つぐみ、みそさざい

餌差

くろつぐみ、つちくればとに、山ばとは、たかのこのむときく物

餌差

梟山伏

山から帰ってきたら、梟が憑いてホーホーと鳴く弟。山伏の祈祷も効果なく、兄も鳴き始め、ついには山伏もホーホー。

木六駄

酒宴で「鶉舞」を謡い舞う。

秘蔵の鶯を野辺で鳴かせている所に、鶯好きの主人に仕える家来が鳥もちで鶯を捕まえに来た。

鴈礫

大名が雁を射ようとするが、先に男が小石で仕留めてしまう。

鴈盗人

大名が太郎冠者を買い物に出す。初鴈を半値にまけさせ、金を取りに戻るが、大名は金が無い。そこで一計を案じ、二人で店に行き、隙を見て雁を盗もうとする。

鴈雁金

鴈といふも同名の、雁金といふも同名の

鶏婿

婿入りすることになった若者が男に作法を教わるが、鶏の鳴き真似をするのが作法だと、男はからかって嘘を教える。

千鳥

「付け」で酒を買おうとするが、支払いがたまっていて売ってもらえない。津島祭りの話をしながら酒を持ち去ろうとする。

「浜千鳥の友呼ぶ声は」「ちりちりやちりちり」

政頼

政頼という名の鷹匠が死に、地獄落とされそうになる。

政頼は、「鷹が殺生をするのであって、自分には罪はない」と言い逃れる。

あかがり(あかぎれ)

あかがりも春は越路へ帰れかし冬こそあしのもとにすむとも

「あかがり」を雁に、「足」を葦に掛けている。

あかがりは弥生の末のほととぎす卯月まはりてねのみぞなく

あかぎれとかけて、三月末のほととぎすと解く。心は疼きまはりてねをのみぞ泣く

 

 

善知鳥

親鳥が「うとう」と鳴き、子が「やすたか」と鳴くとされ、

鳴き真似を利用して猟を行った。

隅田川

狂女が舟に乗るため、伊勢物語「都鳥」の古歌を引き合いに出す。

鵜飼

地獄へ落ちるはずだった鵜飼いの老人が、僧を接待した功徳により救われる。

頼政の矢先にかかって命を失った鵺の亡霊

雲雀山

「霞網にかかった小鳥のように身動きできない姫が痛ましい」と、鷹狩で雲雀山に来た豊成に話す。

 

 

 歌舞伎

韓人漢文手管始

(唐人殺し)

日脚も未だなんなんと、ねぐらに迷ふ頃にもあらず。ハテ、ありふれたあほう鳥

質庫魂入替

今は梅干婆ァであれど、花の若い時ゃ色香も深く、鶯啼かせた事もある

幼稚子敵討

鷹は飢ても穂はつまづ、渇して盗泉の水はくらはずといふに人でなしと言わふか

 

 

 都々逸

七・七・七・五 が普通

都々逸坊扇歌

白鷺が小首傾げて二の足踏んでやつれ姿の水鏡

親がやぶならわたしもやぶよやぶにも鶯啼くわいな

若松屋歌鶴

雁の文字さへ乱るるばかりとんで行くとのかへし書

 

三千世界の 鴉を殺し 主と添い寝がしてみたい

 

鐘がつらいか烏がいやか 帰る帰るの声がいや

 

色が黒うて惚れ手がなけりゃ山の烏は後家ばかり

 

竹に雀は品よく止まる とめてとまらぬ色の道

 

浮気うぐいす梅をば、じらし、わざと隣の桃に鳴く

落語の都々逸

明治

お医者の頭に雀が留まる 留まる筈だよ藪だもの

昭和

三日月は痩せるはずだよありゃ病み()上がり、それにさからう時鳥

端唄

 

花は桜よ薫は梅よ 初音ゆかしき山郭公 月は高雄の紅葉を照らす

 

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