か

 

カイツブリ

奈良時代から「にほとり」「みほとり」

室町時代から「カイツブリ」

『かい』はたちまち

『つぶり』は潜るときの音ズブリから。

カキ()つ ムグリ()つ の約略。

『回り(カヘ)り』を擬態語化したカイカイから。

ツブリも旋回の意。

体を回転させて潜ることから。

カケス

平安時代から「かしどり」

江戸時代から「カケス」とも

鳴き声のガーギャーがガゲ→カケと転じた。

カラスなどのス(親愛称)を添えたもの。

カケは鳴き声から

スは鳥を意味する接尾語

カササギ

飛鳥時代から「カササギ」

朝鮮名のカシが転じてカサ

鳴き声がうるさいので『騒ぐ』を意味するサギが付いた。

古代韓語では鵲の訓はカチ、音はチャク。

カチチャク→カササギ

背が黒くてカラスのよう。

腹が白くてサギのよう。カラスサギを省略してカササギ

カシラダカ

江戸時代前期から「カシラダカ」

頭が高く見える。

ガチョウ

ガガと鳴く鳥。

カツオドリ

鰹のいどころを教えてくれる鳥

カッコウ

鎌倉時代から「くわっこう」

安土桃山時代から「カッコウ」も

カナダヅル

カナダと付くが、メキシコまで分布。

カナリア

原産地であるカナリア諸島から。

ガビチョウ

画眉鳥

白い眉があるようみ見えるから。

カヤクグリ

平安時代から「かやぐき」

室町時代から「カヤクグリ」も

カヤは藪や茂み

茂みに潜むように暮らすことから。

カリガネ

江戸時代前期からマガンと区別して「カリガネ」

キーキーと金切り声で鳴く雁なので雁金。

カルガモ

江戸時代から「カルガモ」

@    万葉集の歌の『軽ヶ池』から。

A    夏に留まるので夏留鴨

B    潜らない鴨で、大きい割りに軽いから軽鴨

C    昔はクロガモと呼ばれ、その後カルカモに音転。

カワアイサ

江戸時代から「かはあいさ」

カワガラス

江戸時代前期から「かはがらす」

カワセミ

奈良時代から「そにとり」「そび」

鎌倉時代から「しょび」

室町時代から「かはせみ」

ソニ→ソビ→ショウビ→ショウビン

ソニ→ソビ→セビ→セミ

ショウビン、セミは赤を示す古語、ソビの訛り。

ソニはアカショウビンを指していたが、数が多いカワセミにも転用された。

カワセミの方言に多いのは、s○+○i

 

川に棲むソビがセビを経てセミになった。

(小さい)()とも

河蝉

カホソビ(容鴗)

カハセムグリ(川瀬潜)

尾の短い鳥でショウビ(小尾)→セミ

ソ丹()から。

丹は、「赤土」ないし「赤土からとった絵具」

したがって、赤い鳥の意で、元々アカショウビンのこと。

魚を捕るため、河の瀬を見る鳥  河瀬見

河に棲み、背が美しいので河背美

漢名の翡翠を取り入れて『ひすい』とも呼ばれていた。

中国名の翡翠(ひすい)は赤羽()と、青羽()を持つ鳥の意。

翡は♂のカワセミ、翠は♀のカワセミを示す。

♂の方が胸の赤みが強いから?

翡翠がカワセミに使われた後、宝石の名にも使われた。

 

緑色(みどりいろ)はカワセミの色。

翠鳥(そみどり)の音転。

『そにどり』は青の枕詞。

カワラヒワ

安土桃山時代から「カワラヒワ」

「ひわ」は、可憐で若々しいので、古語の「ひわかし」

カンムリワシ

冠羽があるのでカンムリ。

小さいのにワシなのは、他の亜種は大きいから。

日本の亜種は全長55cmだが台湾産亜種は70cm

日本の亜種は翼長36cmだが中国の基亜種は50cm

キアシシギ

江戸時代初期から「キアシシギ」

キーウィ

雄は夜、キーウィと鳴くから。

(雌は馬のような声で鳴く)

キクイタダキ

平安時代から「まつむしり」

室町時代から「キクイタダキ」

頭央に菊の花のような模様を戴くから。

キジ

奈良時代からきぎしきぎすで、略されてキジ。

キギは鳴き声。

は鳥を示す接尾語。

低く飛ぶので低し(ヒキシ)の略

メスは野火に遭っても逃げずに卵を守る母性愛が強い鳥として、『焼死(きし)』を略して。

キジバト

平安時代から「やまばと」(アオバトを含む)

江戸時代前期から「キジバト」

羽が雌雉に似る。

キセキレイ

江戸時代前期から「キセキレイ」

キヅタアメリカムシクイ

木蔦アメリカ虫喰

キョウチクトウ科ヒメツルニチニチソウが蔓性なので、木蔦とした?

Myrtleは、フトモモ科ギンバイカ、クスノキ科月桂樹、ミソハギ科サルスベリなどにも。

本当はヤマモモ(品種シロヤマモモ)か。

キビタキ

江戸時代前期から「キビタキ」

キョウジョシギ

江戸時代前期から「きゃうぢょしぎ」

シギにしては綺麗なので京女シギ

ギョギョという鳴き声を『京女』と聴きなした。

キリアイ

錐合

黒くてやや太め、先端がやや曲がっていて、キリを合わせたような嘴だから。

眉線と頭側線を錐に見立てた。その錐と錐が額で合わさるので『錐合』

キンクロハジロ

江戸時代前期から「きぐろあいさ」「はじろがも」

江戸時代中期から「きんくろがも」「をきつはじろ」

江戸時代後期から「キンクロハジロ」

金眼黒羽白(きんめくろはじろ)→きんくろはじろ

ギンザンマシコ

オオマシコと混同されている。

翼に二本の白帯があるのでギンスジマシコが変化。

ギンザンは地名から(現在の北海道後志支庁仁木町)

キンバト

金属的な光沢のある羽色から。

クイナ

クイは来で、は鳴く=来鳴

暗い所で鳴く

鳴き声がくひ、くひ なは鳴く

喰い鳴き 田でカエルを食べて鳴くから

クヒア(食蛙)

クヒナ(喰菜)

クヒは樹下水、ナはナトリ(食用禽)

クラシアヒナキ(暮合鳴)

頭を水中に入れ飛び立つため、首が無いように見えるので、

首無(くびな)の略

クサシギ

江戸時代中期から「クサシギ」「くさちどり」

草地に多いから。

クマゲラ

江戸時代中期から「クマゲラ」「くろげら」「みやまげら」

クマタカ

平安時代から「クマタカ」

クマ()冠羽のこと

転じて冠羽のある鷹。

クロジ

江戸時代中期から「クロジ」「くろしとと」

クロツグミ

江戸時代前期から「クロツグミ」

グンカンドリ

英名を直訳

ケイマフリ

アイヌ語のケマ()、フレ(赤い)

ケリ

安土桃山時代から「ケリ」

鳴き声から。

ケワタガモ

毛綿鴨

巣材に使われた羽毛が、人に利用されてきた。

ゴイサギ

平安時代から「いひ」

鎌倉時代から「ゴイサギ」

醍醐天皇が神泉苑の御宴のおり、空を飛んでいたサギが勅命に従って舞い降りたのを称え、五位に叙した。

声がゴイと聞こえるから。

コウノトリ

奈良時代から「おほとり」

鎌倉時代から「かう」

江戸時代から「かうのとり」「かうづる」

鳴き声から

コガモ

奈良時代から「たかべ」

安土桃山時代から「たかべ」「コガモ」

江戸時代から「コガモ」

コガラ

平安時代から「コガラ」「こがらめ」

雌雄が羽を交して臥しているのを、コガラメブシ(小雀目臥)という。

コクマルガラス

江戸時代後期から「コクマルガラス」

黒丸鴉

『丸』は牛若丸の丸や、船の丸と同じ接尾語。

小型なので丸が付いた。

コゲラ

江戸時代からコゲラ

コサギ

江戸時代前期から「コサギ」と区別

コサメビタキ

江戸時代中期から「コサメビタキ」

コシギ

江戸時代前期から「コシギ」

コシャクシギ

室町時代からシャクシギ類は「しゃくなぎ」

江戸時代から分けて「こしゃく」「コシャクシギ」

ゴジュウカラ

江戸時代前期から「ごじうから」

昔は五十歳で老人。白っぽいので老人に見立てた。

姿がシジュウカラに似ていることから。

コジュケイ

綬は古代中国の役人の服に付けた組み紐。

喉に綬のような模様が出るジュケイという鳥がいた。

それに似て、小さいのでコジュケイ

コジュリン

江戸時代中期からオオジュリンと共に「ジュリン」

オオジュリンより小さいから。

オオジュリンのジュリンは鳴き声から。

(コジュリンの声にはジュリンの要素はない)

コノハズク

江戸時代前期から「このはづく」

木の葉程の大きさのズク

コマドリ

室町時代から「コマドリ」

鳴く様子が、子馬が頭を振っていななく様子に似る。

駒の原義は『子馬』。

馬が走るときの轡を鳴らす音に似る。

コムクドリ

江戸時代中期から「コムクドリ」

コモンシギ

小紋鴫

細かい模様から付けられた。

 

 

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