回文短歌

 

佐賀地味も 草紅葉敷き 和歌歌う 川岸地味も 咲くモミジガサ

肩濡らし 花採る乙女 紙縒りより 横目通ると 名は知らぬ鷹

      かたぬらし はなとるおとめ こよりより よこめとおると なはしらぬたか

山茶花の 際立つ花の 咲く庭に 草の名初だ 脇の寒笹

      さざんかの きわだつはなの さくにわに はなのなはつだ わきのかんざさ

白滝の 音消え残る 川風か 分かるこの駅 遠野来たらし

しらたきの おときえのこる かわかぜか わかるこのえき とおのきたらし

しらぬひの 目開かぬ子猫 やおら蔵 親子ね来ぬか 雨の日濡らし

       しらぬひの めあかぬこねこ やおらくら おやこねこぬか あめのひぬらし

妻泣くさ 騙され老いし 仲暗く 悲しい俺さ まだ咲くな松

      つまなくさ だまされおいし なかくらく かなしいおれさ まださくなまつ

遠き夜 タヒチ海鳴り ラフな皆 ふらり波打ち 浸る良き音

      とおきよる たひちうみなり らふなみな ふらりなみうち ひたるよきおと

遠き夜 レモンライムの 香りあり 丘飲むイラン 漏れる良き音

      とおきよる れもんらいむの かおりあり おかのむいらん もれるよきおと

仲が良い 辣腕でいた イケないな 携帯電話 ツラいヨガかな

      なかがよい らつわんでいた いけないな けいたいでんわ つらいよがかな

似た草の 名は知らぬ実か 残る蔓 この髪濡らし 花の咲く谷

      にたくさの なはしらぬみか のこるつる このかみぬらし はなのさくたに

似た草の 名は知らぬ実か 待つ友と 妻髪濡らし 花の咲く谷

      にたくさの なはしらぬみか まつともと つまかみぬらし はなのさくたに

短夜の 庵の若葉 摘み食べた 三つ葉川海苔 老いの余暇地味

     みじかよの いおりのわかば つみたべた みつばかわのり おいのよかじみ

春雨に 見かけた妻の くどい問い 毒のマツタケ 神に召さるは

     はるさめに みかけたつまの くどいとい どくのまつたけ かみにめさるは

若草の 水清し川 野は歌う 葉の若し佳き ズミの咲く川

     わかくさの みずきよしかわ のはうたう はのわかしよき ずみのさくかわ

和歌山や 清き流れも 残る春 この漏れが無き 良き山や川

      わかやまや きよきながれも のこるはる このもれがなき よきやまやかわ

和歌山や 清き流れも 波白し 皆漏れが無き 良き山や川

      わかやまや きよきながれも なみしろし みなもれがなき よきやまやかわ

和歌山や 清らか川の 松風か 妻の和歌から 良き山や川

わかやまや きよらかかわの まつかぜか つまのわかから よきやまやかわ

 

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