古名

 

かほどり

貌鳥

容鳥

可保等利

春鳴く鳥。野でも山でも水辺でも鳴く。繰り返し鳴く。

「かほ」と鳴く鳥。(カッコウ)(カラス)(アオバト)(フクロウ)

姿の美しい鳥。(オシドリ)(カワセミ)(キジ♂)

カッコウ説(中西悟堂)、カワセミ説、キジ()説、フクロウ説、オシドリ説、ミミズク説、ヨタカ説、カラス説、ヒバリ説(川口爽郎)

春の季語

かほ鳥の間無くしば鳴く春の野の草根の繁き恋もするかも

万葉集

しながどり

志長鳥

四長鳥

水長鳥

息の長い鳥(『し』は息の古語)

カイツブリ

ケリ

すがとり

菅鳥

ハト、ヨシキリ、オシドリ、ツツドリ、ハシビロガモ、キセキレイなどの説

アカショウビン説(川口爽郎)

清鳥すなわち美しい鳥の意で、オシドリ

管鳥でツツドリ

まとり

真鳥

ワシ、ウ、キジ、ニワトリ、カモ、フクロウ、ミミズクツル

 

あをくび

青頸

緑頭

マガモ

万葉集では鴨は全て『かも』

室町時代に『あおくび』と、他の鴨と区別するようになる。

江戸時代に『まかも』

あぢ

トモエガモ

『あぢ』の群れは『あぢむら』

奈良時代には知られていた

江戸時代 あぢがも、ともえがも

大正時代 トモエガモ

コアジサシ

『・ ・ ・辺に漕ぎ見れば 渚には あぢ群れ騒ぎ・ ・ ・』

424

424日は太陽暦に直すと66日、トモエガモは冬鳥。

『あぢ』の歌は9首あるが、『あぢ群れ』と群の付いているのが7首あり、何時も群れで生活する鳥。

辺つちにはと詠まれているのが3首、他に入り江が2首で渚を生活場所とする鳥である。

(川口爽郎)

あとあし

 

カンムリカイツブリ

あめ

 

アマツバメ

奈良時代 あめ

平安時代 あまつばめ

いかるが

斑鳩

イカル

奈良時代から

いもせどり

妹背鳥

ホトトギス

妹背とは相思相愛の男女のこと。

時鳥が相手を恋慕って鳴くとされていたことからの異名。

いろどり

色鳥

ジョウビタキ、レンジャク、アトリ、マヒワ、ベニヒワ、ツグミ

色々の鳥

色美しい鳥

特に秋に渡ってくる小鳥

うきねどり

浮寝鳥

水に浮かんで寝る水鳥。

古歌では『浮寝』に『憂き寝』をかけ、涙に濡れて寝る身のたとえに使われることもある。

冬の季語

うづら

ウズラ

語源は、『う(草叢)、つら()』で、草むらの中に連なっている鳥。

うなゐこどり

童子鳥

ホトトギス

夏の季語

 

犬鶯

オオヨシキリ

おずめどり

護田鳥

ミゾゴイ

おずめ(勝気な女)

水辺にいて、人を見ても去らないので勝気な鳥。

田を護る鳥。

バン 常に澤にすみ人を見るとすなはち鳴く

おほとり

 

コウノトリ

鶴、白鳥、ペリカン、鵜

かしどり

樫鳥

カケス 樫の実を好む

かまめ

加万目

カモメ

 

唐鳥

日本へ輸入された鳥

かやぐき

茅潜

カヤクグリ

平安時代 かやぐき

室町時代 かやくぐり

江戸時代 おほさざい

かり

カリカリと鳴く。

カリは貴族が使用し、ガンは一般人が使用。

きぎし

キジ

奈良時代から「きぎし」 「きぎす」

平安時代以降「きぎし」が多く用いられた

鳴き声「きぎ」+鳥を示す接尾語「し」「す」

くぐい

ハクチョウ

鳴き声から

くろとり

牛留鳥

海浜に住む黒色の水鳥(クロガモ)

アマサギ

牛の背に止まる鳥

オシドリ(中西進)

イソヒヨドリ

バン

くたかけ

くだかけ

こばなどり

小花鳥

ウズラ

秋の季語

しじゅうからめ

四十雀

平安時代には「しじゅうからめ」、室町時代から「しじうから」

しとと

ホオジロ類

古くは主にホオジロ、後にアオジ。

巫女が鳥の動きから占ったので『鵐』。

奈良時代

しとと

平安時代

みことり

室町時代

あおじとと(アオジ)

ほほじろ(ホオジロ)

江戸時代

あおじとと→あおじ

くろじとと→くろじ

しなひ

ツグミ類の異名

室町時代より

しまつとり

島つ鳥

平安時代は『う』

江戸時代にウミウは『しまつ』、カワウは『かはつ』

大きなものを『しまつどり』

小さなものを『ウ』

しらとり

白鳥

白鷺、ハクチョウ

すずとり

 

水辺に居る鳥

オシドリ、イエバト、ヨシキリ

すどり

渚鳥

浜に居る鳥(はますどり)

そにとり

翠鳥

カワセミ類

奈良時代 そにとり、そび

鎌倉時代 そび、しょび

室町時代 しょうび

江戸時代 しょうびん、かわせみ(カワセミ)

夏の季語

たかべ

沈鳧

コガモ

高部、多加閉

コガモの斑が鷹に似ていることからの命名。

たづ

 

田鶴

ツル(含むコウノトリ、ハクチョウ)

鶴の歌語

奈良時代から鶴は『つる』、『たづ』

万葉集では全て『たづ』と詠まれていた。

俳句では全て『つる』。

ちはひるり

地這瑠璃

コルリ

オオルリが梢で囀るのに対して、コルリは地面近くで囀るから。

つき

桃花鳥

トキ

桃花の色がトキの羽色に似る。

つく

木莬

ミミズク

『つく』に特徴的な『耳』が加えられ、『みみずく』となった。

兎のような耳を持つ、木に棲むもの

つちくればと

土塊鳩

キジバト

室町時代

江戸時代 きじばと

つふり

都布利

チュウヒ

てらつつき

寺突き

キツツキ

物部守屋の霊が鳥になって四天王寺を襲い、柱などを突いて損壊させた。

とどめとり

禁鳥

ウグイス

鶯宿梅の故事に基づいている。

にほ

カイツブリ

奈良時代から

ニフ()鳥、すなわち水に入る鳥。

ぬえどり

鵺鳥

トラツグミ

はこどり

杲鳥

かほどり

 

箱鳥や明けはなれ行く二子山 (曾良)

春の季語

はなどり

花鳥

花に来るさまざまな鳥

カワラヒワ、ウソ、ヒバリ、ウグイス、ホオジロ

春の季語 

ははちょう

叭叭鳥

ハッカチョウ

まつむしり

松毟鳥

キクイタダキ

平安時代

春の季語(菊戴は晩秋)

まとり

真鳥

鷲などの立派な鳥。

みかも

水鴨

水に居る鴨

みづこひどり

水乞鳥

水恋鳥

アカショウビン

平安時代から

江戸時代には『雨乞鳥(あまごひどり)』とも

水恋鳥は、親に死水を遣らなかった罰で、自分でも水が飲めぬようになった。

真っ赤な毛が水に映って、近づいて飲もうとすると水が火に見える。

みとさぎ

青鷺

蒼鷺

美止佐木

アオサギ

水門のサギ

やさかどり

 

息の長い鳥

カイツブリの別称。

やまほととぎす

山時鳥

冬の間は山に篭っていると思われていた。

よがらす

夜烏

カラス

ゴイサギ

よしすずめ

葭雀

オオヨシキリ

室町時代から

江戸時代 よしきり

るりてう

瑠璃鳥

オオルリ

室町時代から

江戸時代からコルリと区別しオオルリ

ほよ

寄生

ヤドリギ

あしひきの 山の木末(こぬれ)の 寄生(ほよ)取りて 挿頭(かざ)しつらくは 千年寿(ちとせほ)くとそ 《万葉集》

永遠の生命の象徴。

ウソ

てりうそ

春の季語

あまうそ

 

鷹狩の大鷹

一才

わかたか

黄鷹

二才

かたかへり

撫鷹

三才

もろかへり

鴘鷹

あをたか

青鷹 蒼鷹

 

 

メス

オス

 

オオタカ

弟鷹

大鷹

だい

おほたか

兄鷹

勢宇

小鷹

 

せう

奈良時代 あをたか

平安時代 おほたか

古語は倶知

ハイタカ

灰鷹

はしたか

兄鷂

児鷂

 

このり

平安時代 はしたか()

 このり()

鎌倉時代 はいたか

ツミ

雀鷹

つみ

悦哉

えっさい

 

『兄』は♀に対する♂の鳥

 

古くはけだものの一部も『○○の鳥』と言っていた。

穴鳥

蚊食鳥

コウモリ

木の実鳥

丹鳥

迷わし鳥

紅葉鳥

鹿

夢見鳥

 

 

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