耳

 

外耳

哺乳類のみ(鯨、イルカ、モグラは無い)

鳥類にはない

鳥は飛行に適応しているので、余分な空気抵抗を生む外耳は持たない。

外耳孔

鳥類と哺乳類だけにある

内耳

脊椎動物すべてに有る

中耳

両生類以上に有る

 

耳の位置

鳥の耳は眼の後端近くの下側にある。

耳羽はその周囲の羽毛と構造が異なる場合が多い。

マナヅル

赤い顔の下後方、灰色の部分に耳がある

ミフウズラ

頬の部分、他と模様が異なる

カラフトフクロウ

右耳 眼の上

左耳 眼の下

スズメ

頬の黒い部分に耳がある

ユキホオジロ

頬の茶褐色の部分

ヒヨドリ

茶色の羽の、特に濃い部分に耳がある

ヤマシギ

目より前に耳がある

 

潜水する鳥には、筋で外耳孔を閉じることができる種がいる。

フクロウ類には耳に蓋がある(イヤーフラップ)

反射板の役をし、後ろからの音を聞くことができる。

耳の開口部の大きさを調節し、感度を5倍以上高めることができる。

睡眠時に、耳栓の役目をするという説も。

 

可聴域

人間

鳥類

2020,000Hz

2008,000Hz

聴覚

連続音として聞き取れる個々のパルス(毎秒)

人間

鳥類

20

200

聞き取ることのできる周波数は人より狭いが、感度が良い。

アマツバメは超音波も聞こえる。

高い分解能を持ち、仔細な違いを聞き分ける。

周波数の1%の差異、音圧の1dBの違い、時間間隔の2mm秒を聞き分ける。

他の動物より優れている。

フクロウ目では、人より小さな音でも聞き取れる。

 

可聴範囲(kHz)

 

最低周波数

最高周波数

オクターブ

0.5

100

8

キリギリス

1

100

7

コオロギ

0.3

4

4

バッタ

0.25

50

8

無尾両生類

0.7

3

2

鳥類

0.7

8

4

げっ歯目

1

80

6

コウモリ

1.2

100

7

0.04

16

9

魚類

0.02

3.5

7

アザラシ

アシカ

0.25

50

8

イルカ

クジラ

0.02

100

10

 

最小可聴値

生物

周波数(kHz)

コオロギ

4

30

ウシガエル

0.31.8

0.25

フクロウ

46

1

カナリヤ

2.8

セキセイインコ

2.8

コウモリ

2030

マウス

15

3

8

0.10.2

0.020.3

金魚

0.11

0.22

アザラシ

140

イルカ

20100

シャチ

16

 

メンフクロウの羽ばたき

1Hz

ノネズミの最小可聴値

3Hz

ネズミの立てる音

69Hz

 

聴力(可聴域) ヘルツ

 

下限

最も敏感な範囲

上限

バンドウイルカ

75

 

150,000

シャチ

500

 

31,000

16

1,0003,000

20,000

ズアオアトリ

200

3,200

29,000

カササギ

100

8001,600

21,000

トラフズク

100

6,000

18,000

イエスズメ

18,000

ジャックアスペンギン

2,0004,000

15,000

ホシムクドリ

100

2,000

15,000

ドバト

50

1,8002,400

12,000

スズメ

675

 

11,500

オオタカ

 

2,000

 

キジ

250

10,500

カナリヤ

250

2,800

10,000

カラス

300

1,0002,000

8,000

ニワトリ

 

1,0005,000

 

象は1Hzの低周波数の音まで聞こえる。

 

聴力(最大周波数)kHz

コウモリ

400

夜行性蛾

240

キリギリス

90

47

38

チンパンジー

33

ズアオアトリ

29

モリフクロウ

21

ウソ

21

コマドリ

21

21

セミ

20

トラフズク

18

スズメ

18

ホシムクドリ

15

ペンギン

15

セキセイインコ

14

カワラバト

12

カナリヤ

10

コオロギ

8

ミミズク

8

トカゲ

8

カラス

8

ウシガエル

4

金魚

3

ウナギ

0.6

0

 

 

蝸牛管内部の基底膜の長さ

mm

体重

g

キンカチョウ

1.6

15

セキセイインコ

2.1

40

ハト

3.1

500

シロカツオドリ

4.4

2,500

エミュー

5.5

6,000

メンフクロウ

9.0

370

 

内耳有毛細胞数

(片耳)

フクロウ

17,000

イルカ

16,500

15,000

12,500

ワニ

12,000

ナキヤモリ

1,600

亀、蛇

数百

カメレオン

50

メンフクロウの有毛細胞は、体サイズから想定できる数の三倍以上(16,300)

鳥類が哺乳類と違うのは、蝸牛内部の有毛細胞が定期的に入れ替わる事。

人の有毛細胞は、再生することがないため、年を取ると高周波音が聞き取りにくくなる。

鳥類では難聴にならないとされる。

 

鼓膜

 

厚さ(μm)

面積(cu)

ハシブトガラス

27

0.36

ニワトリ

30

0.30

トビ

32

0.32

マガモ

42

0.23

100

1

カラスの鼓膜は他の鳥より薄く広い。

鼓膜が薄いと、小さな振動でも反応し、音に敏感。

面積が広いと、低い音程もカバーする。

 

実験で耳を聞こえなくした♀親は正常に産卵、抱卵したが、

雛が孵化すると、ヒナを攻撃した。

♀親は雛の声を聞くことで、自分の雛と認識する。

哺乳類では母性行動が、

臭いによって引き起こされることが確認されている。

 

反響定位(エコロケーション)

音を発して周囲の物体に当て、戻ってくるエコーから障害物などを感知する。

暗い洞窟内で繁殖する鳥で知られている。

小さな障害物は苦手。(20cm程度)

人にも聞こえる音域。

アブラヨタカ

アナツバメ類

24kHz

27kHz

コシジロウミツバメでも可能性がある。

 

 

音源定位

垂直方向

水平方向

手掛かり

振幅差

時間差

水平方向の音源定位は両耳性の手掛かりが必要。

両耳性の手掛かりは左右の耳に音が到達する時間差(ITD)と、それらの振幅差(IAD)とがある。

 

聴能(音源を区別できる最小角度)

2.5

4

8.4

15

ウソ

2025

 

大気圧

大気圧の変化を察知できる。

嵐の到来を察知し、その前に食いだめする。

中耳内の異型鼓膜器官の働き。

 

 

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