オシドリ

 

1925年の狩猟法改正では、鴨で唯一狩猟鳥から外れる

種内托卵の例も知られている。

 

 

オシドリ夫婦

仲が良いからぴったり寄り添うのではなく、他の♂に横取りされないようにつがい相手から離れず、結果的に寄り添っている。

♀が猟師に撃たれても♂が逃げないこともあり、♂は♀に対して執着心が強い。

換羽が始まり、抱卵期の初期を終えると♂は巣を離れる。

雛の世話はしない。

その後、♂は♂同士きままに過ごしたり、元気な♂は、別の♀に求愛することも。

毎年ペアを代える。

雁や白鳥は夫婦で子育てし、一生連れ添う。

留鳥性の個体群では雌雄の結びつきが強め。

個体群により、巣立ち直前まで♀に付き添うものや、

育雛に参加するものもいる。

 

他のカモ類と違い、爪の湾曲が大きい。

後趾が発達しているので樹によく止まる。

 

イチョウ羽

三列風切の最も内側にある扇状の羽。(第一三列風切)

内弁の羽枝を長くして飾り羽を形成している。

飛ぶと水平になり、目立たなくなる。

想羽(おもいばね)とも言う。

拾うなら6月がねらい目?

 

 

繁殖

多くは樹洞で営巣。稀に地上。

巣の選定は雌が行うが、常にオスがついてまわる。

産座にはメスの綿羽を敷く。

樹の洞(普通10m以上の高さ)に巣を作るため、

孵化したヒナはそこからダイビングしなければならない。

樹洞は巣の底から入り口の穴まで深いものでは1m以上。

雛は爪が発達しているので巣穴まで登れる。

5月上、中旬に産卵。抱卵は♀のみ。

♂は抱卵期前半まで巣の近くにいて、雌の採餌に付き添う。

6月下旬頃まで抱卵期(抱卵期間30日前後)

♂の換羽が始まる6月上旬頃、つがいが解消される。

雛は6月中、下旬に孵化。

8月、家族群は解消。

孵化直後の雛は27g位だが、34日たつと卵黄が無くなり1618gに減少。

3ヶ月ほどで親と同大になる。

生まれつきの性比には偏りがないが、♀の死亡率が♂の二倍程なので成鳥は♂が多い。

 

 

オシドリ属

アジアのオシドリと北アメリカのアメリカオシがいる。

胸のブドウ色、その端の黒白帯、脇の淡褐色の連斑は共通。

骨格、行動、習性、血清反応、卵白分析から両種は同系。

アメリカオシが先で、

アジアに渡って孤立したものがオシドリ。

 

染色体の型はアメリカオシはバリケン属に近く、

マガモ属などとも共通だが、オシドリの染色体は特別。

そのため、アメリカオシは他のカモと交雑するのに、

オシドリは決して雑種を作らず、

アメリカオシとオシドリも、番になっても雑種はできない。

 

アメリカオシは特定のメスと番いを保つが、

オシドリはオスが集まって誇示し合い、

特定のメスを対象としない

ナンキンオシはオシドリ属ではない(マメガン属)

 

 

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