シギチ
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昔はシギとチドリをひっくるめて、大きいのをシギ、 小さいのをチドリと呼んだ。 |
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鴫 |
田に棲む鳥の意味。国字 |
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シギ |
チドリ |
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体 |
大きい |
小さい |
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頭 |
小さい |
大きい |
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頭かき |
直接 |
間接 |
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声 |
色々で特徴がある |
簡単 |
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色 |
地味 |
派手なものも |
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嘴 |
長い 形がいろいろ 柔らかい |
短い 真っ直ぐ 硬い |
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眼 |
小さい |
大きい |
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脚 |
長い |
短め |
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足指 |
4 |
3 |
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歩行 |
ゆっくり歩く |
早足 |
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採食場所 |
深い場所 |
浅い場所 |
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餌探し |
嘴を下げて歩く 嘴で探す |
嘴を下げず歩く 目で探す |
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繁殖地 |
北半球に多い |
南半球に多い |
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子育て |
メス中心の種も |
雌雄 |
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卵数 |
4 |
4 |
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歩き方 |
ウォーキング |
ウォーキング |
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普通のシギ |
ヤマシギ |
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初列風切羽 |
硬い |
柔らかい |
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翼 |
長くて先がとがる |
短くて先が丸い |
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生息環境 |
開けた場所 |
森など 枝にぶつかっても折れない |
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嘴 |
嘴の先に特別な感覚器官があり、触覚で餌を探す。 嘴はメスのほうが長い |
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嘴端開閉 したんかいへい |
シギ類の上嘴には支えになる骨が先端まで通じ、 嘴の元を閉じたまま、先端だけを開閉できる。 |
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耳孔の位置 |
ヤマシギ亜科 |
嘴の基部に近い 眼より前 |
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ジシギ類 |
嘴の基部に近い 眼の下 |
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採餌中に地中の音を聞くのに有効。 触覚だけでなく、聴覚も採餌に使っている。 |
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脚 |
水際で採餌する種では、羽毛が濡れないよう長い脚を持つ。 |
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足指 |
三趾 |
砂の上でも速く走れる |
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四趾 |
木につかまりやすいが歩くのにじゃま |
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千鳥足 |
採食行動がジグザグ 正面や真後ろから見ると、脚の着地が幾分内向き。 両脚を交差させているので、体が左右に揺れて見える。 砂地の上の虫などを捕らえるときに、 無関係の方向に行くと見せかけていきなり急襲する、 という説もある。 |
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卵 |
洋ナシ形の卵を四個産み、鋭端を内に向ける。 この配置によって、卵と卵の間の隙間が無くなり、 抱卵する親鳥が卵を被う面積が最小になるので、 体の割りに大きな卵を効率良く暖めることができる。 |
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タシギ |
チュウジシギ |
オオジシギ |
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全長(cm) |
26 |
28 |
30 |
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体色 |
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暗色 |
淡色 |
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嘴 |
長い |
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尾長 |
長い |
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尾羽枚数 |
1+12+1 |
7+6+7 |
5+8+5 |
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コチドリ |
一日目 |
翼で窪みを作る(数個) |
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二 |
休み |
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三 |
第一卵産卵 |
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四 |
休み |
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五 |
第二卵産卵 |
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六 |
休み |
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七 |
第三卵産卵 窪み内に小石や植物の破片を搬入 |
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八 |
第四卵産卵 四つの卵をきちっと型どおりに配置して安定させる。 |
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巣は簡単な作りに見えるが、小石300〜700個、 植物材料(葉や茎の破片など)など100個ほど集めて作られる。 卵重7.5g(親の1/5の重さ) 第一卵から第三卵までは隔日に産卵するが、第四卵は翌日。 鋭端を中心に向かい合わせて配置。 |
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コチドリ |
11〜3月 |
夏羽への換羽 |
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5〜6月 |
上面の一部換羽 |
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6〜9月 |
冬羽への換羽 |
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9〜11月 |
冬羽 |
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アオアシシギ |
尾羽は16〜28枚(20枚が多い) |
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アカアシシギ |
昼は視覚に頼って逃げ足の速い餌(エビ類)をとり、 夜は触覚に頼り、あまり動かない餌(貝類)をとる。 |
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アマミヤマシギ |
ヤマシギとの相違点 羽色が濃い 翼が丸い 嘴が太くて長い 脚が太くて長い 踵が水平で脚が見える 飛び立つ時カモのような声を出す |
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エリマキシギ |
秋に完全換羽、春に部分換羽、その後三回目の補足的な換羽で襟巻きができる。 襟巻きが黒いオスが優位。 |
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オオジシギ |
ジーエップ、ズビャークなどと鳴きながら、ガガガと音を立てて、翼をつぼめて急降下。 三枚の外側尾羽の間を空気が通り抜ける音(摩擦音) |
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ディスプレーフライトは一定の場所に集まって行われ、メスはその場所と関係なく巣を作る。 |
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嘴峰長、ふ蹠長は雌が長い。 |
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尾羽は成鳥では雄が長い。 |
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尾羽が14枚の個体はメス 16枚の個体は75%がメス 18枚の個体はオスが83% |
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尾羽の枚数が増え、長くなると空気抵抗が増え音が大きくなったりして、雌を惹きつける。 尾羽が雄のディスプレイフライトに重要。 |
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オオソリハシシギ |
春に多く、秋は少ない。 秋の渡りは大陸コース。 春に飛来する亜種と、秋に飛来する亜種は異なり、繁殖地も違う。 |
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雄の嘴は短い(メス11cm、オス8cm) 繁殖羽はオスの方が濃い。 |
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コシギ |
体を上下に揺する。 |
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シロチドリ |
繁殖期には、胸の色が赤褐色になる。 シギチの多くが四卵だが、シロチドリは三卵。 |
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昼間より夜間により多く採食。 夜間でもよく見える目を持ち、主食であるゴカイ類が夜行性。 |
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サルハマシギ |
嘴の形、採餌方法はハマシギに似る。 ディスプレイの声や方法はアメリカウズラシギに似る。 |
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ソリハシシギ |
秋に多い |
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ソリハシセイタカシギ |
セイタカシギと違い、水かきが発達。 |
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ダイシャクシギ ホウロクシギ |
日本では一緒に見ることができるが、 繁殖地、越冬地共に別々。 |
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ダイゼン |
ムナグロより塩腺が発達。 ムナグロと違い、海岸近くでも見られる。 |
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タゲリ |
大きな声を出しながら、フラフラと宙返りを伴うディスプレィ飛行をする。 |
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タシギ |
繁殖期、舞い降りるとき、羊の鳴くような音を立てる。 尾羽を広げて急降下するとき、 尾羽の両側に突き出た二枚の羽が1秒間に11回の振動をする。 |
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ジシギ類は胸筋が発達し、飛翔力が強い。 体重に占める胸筋の割合はシギチ中最大。 タシギでは体重の24.8% |
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タマシギ |
一妻多夫で♀がきれい。 ナンベイタマシギは雌雄同色で一夫一妻。 |
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気管は、ホルンのように喉でとぐろをき、長いので、良い声が出る。 |
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チュウシャクシギ |
英語で別名はセブンホイッスル ホーイピピピピピピと七音節 普通のシギチは昼でも夜でも、潮が引いたときに 食事をするが、チュウシャクシギは昼だけ。 |
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ツルシギ |
春に多い |
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ハリモモチュウシャク |
風切羽がいっぺんに生え変わるので、一時的に飛べなくなる。 |
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ヒレアシシギ |
水中の微生物を水滴と共に取り込む。 嘴の開閉で水滴輸送を行う。 |
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ミユビシギ |
江戸時代にはミユビシギもシロチドリと呼ばれていた。 |
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ムナグロ |
換羽は繁殖中に行う。(7月上旬) (ダイゼンは繁殖後) |
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上嘴の先端から2〜3cmの所から曲がるようになっている |
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ヤマシギ |
シギ類は、嘴の骨の先端に神経孔の数が多いが、ヤマシギは特に多い。 |
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夜 |
夜も餌を採る。 多くが干潮時に餌を採るが、干潮は一日に二回しかない。 昼だけでは餌が不足する。 |
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一夫一妻 |
多くのシギチドリ類 |
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一夫二妻 |
タゲリ、イソシギ、アオアシシギ |
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一夫一妻 一夫二妻 一妻多夫 |
コバシチドリ |
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タカ類は群れから離れた鳥を襲うので、 鳥たちは群れの内部に入ろうと最初に向きを変えた鳥に続く。 |
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シギチドリ類 世界で217種 |
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シギ科の9割が北半球で繁殖。 高緯度で繁殖するものが多い。 長距離の渡りをするものが多い。 |
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チドリ科は熱帯や南半球で繁殖するものが多い。 北半球の極地方で繁殖するものは一割以下。 それらは長距離の渡りをする。 |
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チドリ目は主として動物食。 初列風切は11枚が多い。 |
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個体数 |
春に多い種 |
ウズラシギ、オオソリハシシギ、オバシギ、キョウジョシギ、 ダイシャクシギ、ダイゼン、チュウシャクシギ、ツルシギ、 ハマシギ、ホウロクシギ、ムナグロ、メダイチドリ |
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秋に多い種 |
アオアシシギ、オグロシギ、キアシシギ、クサシギ、 シロチドリ、ソリハシシギ、カカブシギ、トウネン |
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メスの方が大きい種 |
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ハマシギ、オオハシシギ、オグロシギ、オオソリハシシギ、ダイシャクシギ、タマシギ |
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直接 |
間接 |
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頭掻き |
レンカク科 タマシギ科 ツバメチドリ科 シギ科 |
ミヤコドリ科 セイタカシギ科 チドリ科 |
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オオジシギの尾羽の枚数 |
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尾羽の枚数 |
♂ |
♀ |
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14 |
0 |
29(11.8%) |
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16 |
57(20.3%) |
169(69.0%) |
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18 |
224(79.7%) |
47(19.2%) |
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計 |
281 |
245 |