鳥とは
鳥類的特徴 |
@ 羽毛を持つ |
A 叉骨(癒合鎖骨)の存在 |
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B 尾椎の数が23個以下 |
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C 竜骨突起のある胸骨 |
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D 後肢の第一趾の末節骨が、他の指と向かい合う |
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獣脚類恐竜にも羽毛や叉骨が存在するので、@とAは絶対的特徴ではない |
形態上の特徴 |
前肢が翼となっている 鱗のある脚を持つ 気嚢が発達 骨が中空で、軽くて丈夫 歯がなく、角質の嘴を持つ 爪がとがっている(ダチョウ、カイツブリなどを除く) 砂嚢を持つ 腸には大腸が無い 皮膚は薄い 皮膚には汗腺が無く、尾腺が有る 鳴管で発声 |
生態上の特徴 |
温血動物でありながら卵を産む。 (脊椎動物の綱で胎生の種が一種もいないのは鳥類だけ) 強固な卵殻を持った耐乾燥卵を産む。 卵を温める 長距離を渡るものがいる 視覚が発達 昼行性のものが多い 水などを吸い込めない |
アオゲラ |
ヤマゲラから分化。 ヨーロッパアオゲラに近縁 |
アカコッコ |
アカハラから種分化。 |
下尾筒の模様、下雨覆の色彩などからアカハラに近縁で比較的新しい種という説。 |
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ムナグロアカハラに近く、遺存種とする説。 (中国南部〜ビルマに生息) |
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アカハラ |
シロハラ、マミチャジナイとは3%以内の相違。 ツグミ、クロツグミとは6%以上の相違。 |
アホウドリ |
ガラパゴスアホウドリが最も近縁。 |
イカルチドリ |
ハジロコチドリに最も近い。同種とみなされることも。 |
イワヒバリ科 |
ヒタキ科に近縁。 以前はホオジロ科に近縁とされていた。 |
ウ |
ペリカン目に分類されているが、最近の分類ではカツオドリ目。 |
オオセッカ |
以前はセッカ属だったが、今はセンニュウ属。 |
属名が良く変わる。 Bradypterus→Megalurus→Locustella オウギセッカ属→オオセッカ属→センニュウ属 |
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オオハシ科 |
キツツキに近い |
オオヨシキリ |
ニシオオヨシキリの一亜種とされることが多いが、ニシオオヨシキリとは6.3%の相違があり、別種のチュウヨシキリとは4.2%の相違しかない。 |
カイツブリ科 |
近縁種なし |
カイツブリ目 |
フラミンゴ目に近縁 |
カッコウ目 |
ツル目に近縁 |
カラアカハラ |
ムナグロアカハラの亜種とする説も。 |
カラス科 |
フウチョウ科のニワシドリ類、ゴクラクチョウ類に近縁。 オーストラリア地域に多いので、カラスの誕生もこの地域か。 |
カワガラス科 |
ミソサザイ科に近いとされるが、ツグミ科に近縁とする説も。 |
キアオジ |
シラガホオジロと雑種を生じる。 極めて近縁の間柄と考えられる。 |
キアシシギ |
メリケンキアシシギと同種とする見解もあるほどの近縁種。 |
キーウィ |
モアと類縁性が高い。 |
モアとは近縁でない。 豪州に生息するエミューやヒクイドリに近縁 |
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キツツキ |
ブッポウソウの仲間 |
キョウジョシギ |
チドリ属に近いとされていたが、ハマシギ属に近縁とする説も。 |
コアホウドリ |
クロアシアホウドリと近縁。 |
コマドリ |
アカヒゲとはDNAで5%程度の違い。 アカヒゲ、コマドリのグループはシマゴマ、コルリのグループとの違いは10%前後。 アカヒゲ、コマドリのグループはヨーロッパコマドリと15%近く違う。 |
コンドル |
コウノトリに近い |
サギ科 |
原始的なツル目とする説も |
サケイ目 |
チドリ目とハト目に近縁。 ハト目に併合する説も。 DNA分析ではハト目よりチドリ目に近い。 |
スズメ |
アフリカのハイガシラスズメに近い。 |
スズメ目 |
オウム目に近縁 |
セグロセキレイ |
インドのオオハクセキレイに一番近い。 かつてはセグロセキレイとオオハクセキレイとの共通の祖先が広く分布していて、その後誕生したハクセキレイが分布を広げ、日本とインドだけに残った。(遺存固有種) |
セッカ |
ウグイス科セッカ属とされているが、DNA分析ではメジロにも近い。 セッカ科として独立させる説も。 |
ソリハシシギ |
イソシギ属とクサシギ属の中間 |
タマシギ |
姿はタシギ属に似ているが、生態はレンカク科やクイナ科に近い。 (クイナ科のように風切が一斉に換羽して飛べなくなることはない) |
ツバメ科 |
鳴管の構造が独特で他の鳥との類縁関係が明らかでない。 |
ツメバケイ |
キジ目ツメバケイ科 ハ科ト、クイナ科、ホトトギス科、エボシドリ科などに近縁とする説も。 卵白蛋白質の電気泳動による比較研究では、ホトトギス科オオハシカッコウ亜科に含まれる。 |
ツル目 |
キジ目とチドリ目の間 |
トキ |
ブロンズトキ、アメリカヘラサギに近い |
ネッタイチョウ類 |
DNA分析ではペリカン目から遠く、フラミンゴ類やカイツブリ類に近い。 |
ノゴマ |
ナイチンゲールに近縁。 |
ノグチゲラ |
オオアカゲラと近縁 |
ハクセキレイ |
セグロセキレイと同種とする説もあったが、現在では異種説が有力 |
ハクトウワシ |
オジロワシに近縁。 |
ハシビロコウ |
コウノトリ目 コウノトリのように嘴を打ち鳴らす。 首を縮めて飛ぶのでサギにも近い。 サギと同じで粉綿羽を持つ。 DNA鑑定ではペリカン目に近いとされる。 現在は一種単独でハシビロコウ科 |
ハチドリ |
遺伝子分析ではヨタカから進化した。 |
鳩 |
カワラバトが祖先 |
ハヤブサ |
解剖学的にはフクロウ類に近い。 |
遺伝子分析ではタカとは遠く、小鳥に近い。 |
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オウム目やスズメ目に近い。 |
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インコに近縁 |
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ハヤブサ科 |
スズメ目、オウム目に近い。 |
ヒバリ |
亜種ヒバリを独立種とする説も。 その場合学名はA.japonica |
ヒヨドリ |
脚の鱗や鳴管の構造からスズメ目の中でかなり特殊。 他の科との類縁は明らかでない。 |
ヒレアシシギ |
クサシギ属に最も近い。 |
フラミンゴ |
セイタカシギ科に近い |
DNA分析ではカイツブリ類に近い。 |
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ヘビクイワシ |
ワシタカ類やハヤブサ類と類縁関係が薄い。 |
ペンギン |
ミズナギドリ目と共通の祖先から水中生活に適応して進化。 DNA分析ではミズナギドリやアビに近い。 DNA-DNA交雑法分類体系ではペンギン目→コウノトリ目ペンギン科 |
アビと共通の祖先を持つ。 |
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ホオジロ類 |
アトリ類に近縁 アトリ科に分類する説も |
DNA解析では、最後に地球に登場。 |
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マミジロ |
ツグミ属とする説とトラツグミ属とする説がある。 |
ミフウズラ |
頭骨の形態ではサケイやハトに近い。 ハトと同様、水を吸い込むことができる。 |
ウズラ、クイナ、チドリに似る。 |
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カモメ類に近縁説も。 ミフウズラ〜カモメは、キョウジョシギ〜シロチドリよりも近縁。 |
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メグロ |
サイパンのオウゴンメジロ(一属一種)に最も近縁。 どちらもミツスイ科よりもメジロ科に近縁。 |
モア |
シギダチョウに近縁。 |
ヤイロチョウ |
タイランチョウに近縁。解剖学的にも一致点が多い。 解剖学的には鳴管の構造が原始的。 |
囀りや色彩、形態の違いから独立種とする説も。 その場合Pitta nympha |
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ヤマドリ |
中国南部のカラヤマドリに近い。 |
ヤンバルクイナ |
フィリピンのムナオビクイナから種分化。 |
ルリカケス |
ヒマラヤのインドカケスに近い。 |
ミトコンドリアDNA |
セキレイ科 ヒタキ科 ゴジュウカラ科 ホオジロ科 ハタオリドリ科 ムクドリ科 |
ヒバリ科 ヒヨドリ科 チメドリ科 ウグイス科 シジュウカラ科 |
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モズ科 オオハシモズ科 フエガラス科 カラス科 |
DNA 平均遺伝的分化(%) |
種内 |
0.43 |
属内 |
7.93 |
|
科内 |
12.71 |
|
種内と種間の一般的な境界 |
2 |
北米の鳥類 |
96%の種において種内変異が2%以内に収まり、 種間の差異が2%以上。 |
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東アジアの鳥類 |
シロハラ上種の姉妹種間 |
0.15〜2.0 |
シマセンニュウ上種の姉妹種間 |
0.6〜1.0 |
DNAの差異(%) |
||
ヒヨドリ |
0.38 |
タイワンヒヨドリ |
セッカ |
0.50 |
カラセッカ |
ハシブトガラス |
0.58 |
タイワンハシブトガラス |
サンショウクイ |
2.1 |
リュウキュウサンショウクイ |
キジバト |
2.42 |
リュウキュウキジバト |
フクロウ |
2.81 |
エゾフクロウ |
ヤマガラ |
2.82 |
オリイヤマガラ |
リュウキュウコノハズク |
2.90 |
ダイトウコノハズク |
カケス |
3.2 |
タカサゴカケス |
カワラヒワ |
3.37 |
オガサワラカワラヒワ |
アオジ |
3.5 |
シベリアアオジ |
キビタキ |
3.71 |
リュウキュウキビタキ |
トラツグミ |
3.73 |
オオトラツグミ |
メジロ |
3.9 |
ヒメメジロ |
カケス |
4.43 |
ミヤマカケス |
イイジマムシクイ(三宅島) |
4.8 |
イイジマムシクイ(トカラ列島) |
ヒバリ |
4.9〜5.3 |
ロシアのヒバリ |
アカヒゲ |
6.13 |
ホントウアカヒゲ |
ゴジュウカラ |
7.4 |
チャバラゴジュウカラ |
ヤマガラ |
7.7 |
タイワンヤマガラ |
マガモ |
0 |
カルガモ |
アカハラ |
0.15 |
アカコッコ |
カッコウ |
0.3 |
ツツドリ |
シマセンニュウ |
0.58 |
ウチヤマセンニュウ |
シロハラ |
0.7 |
マミチャジナイ |
ケイマフリ |
0.85 |
ウミバト |
アカヒゲ |
5 |
コマドリ |
アオゲラ |
7.2 |
ヤマゲラ |
コマドリ属 アカヒゲ コマドリ |
10 |
(ノゴマ属) シマゴマ コルリ |
アカヒゲ コマドリ |
15 |
ヨーロッパコマドリ |
日本と朝鮮半島での種内変異は小さいが、日本と台湾では大きい。
DNA分析では、鳥類で一番進化が速いのはメジロ。
隠蔽種候補 |
|
和名 |
最大遺伝距離 |
ヒバリ |
8.38 |
イワツバメ |
6.40 |
アカヒゲ |
6.13 |
ヨタカ |
6.04 |
メボソムシクイ |
5.15 |
カササギ |
4.73 |
カケス |
4.53 |
アオジ |
3.95 |
トラツグミ |
3.73 |
キビタキ |
3.71 |
ヒヨドリ |
3.57 |
ウグイス |
3.53 |
カワラヒワ |
3.37 |
サメビタキ |
2.92 |
リュウキュウコノハズク |
2.90 |
アカゲラ |
2.82 |
ヤマガラ |
2.82 |
フクロウ |
2.81 |
ハシボソガラス |
2.45 |
キジバト |
2.42 |
ヤブサメ |
2.21 |
ハシブトガラス |
2.13 |
アカモズ |
2.01 |
ベニマシコ |
1.82 |
種分化 |
受精後の不和合性はメスの側に生じる。 |
鳥類では遺伝的和合性が保持されている期間が哺乳類より長く、種分化後に相当の年数が経過していても、F1の形成が可能。 |
鳥はなぜ視覚に依存しているのか |
これは、飛ぶことに密接に関連しています。 飛翔という移動様式はスピードが速いので、 移動中に外界の情報を入手するには、速さと正確さが要求されます。 大気中の化学物質情報である臭覚情報と、 大気の振動情報である聴覚情報、 物体の反射する電磁波(光線)の情報である視覚情報では、 明らかに視覚情報の精度が高く、光線の伝達速度が最高。 |
鳥はコウモリより古い時代から飛んでいる。 昆虫はさらに前から飛んでいる。 |
翼 |
鳥 |
第四指、第五指が消失し、指は三本 |
翼竜 |
第五指が消失、指は四本 第四指が長く伸び、翼を形成。 翼は皮膚の膜。 頭を舵として方向転換に利用する。 滑空が主。 四足歩行。 |
|
コウモリ |
指は五本 第一指以外の四本の指の間に皮膚の膜がある。 |
目 |
科 |
種 |
ダチョウ目 |
1 |
1 |
レア目 |
1 |
2 |
ヒクイドリ目 |
2 |
4 |
キーウイ目 |
1 |
3 |
シギダチョウ目 |
1 |
45 |
ペンギン目 |
1 |
17 |
アビ目 |
1 |
5 |
カイツブリ目 |
1 |
22 |
ミズナギドリ目 |
4 |
108 |
ペリカン目 |
6 |
65 |
コウノトリ目 |
6 |
119 |
フラミンゴ目 |
1 |
5 |
カモ目 |
2 |
149 |
タカ目 |
5 |
307 |
キジ目 |
6 |
281 |
ツル目 |
6 |
281 |
チドリ目 |
18 |
343 |
ハト目 |
1 |
309 |
サケイ目 |
1 |
16 |
インコ目 |
2 |
353 |
カッコウ目 |
3 |
160 |
フクロウ目 |
2 |
205 |
ヨタカ目 |
5 |
118 |
アマツバメ目 |
3 |
424 |
ネズミドリ目 |
1 |
6 |
キヌバネドリ目 |
1 |
35 |
ブッポウソウ目 |
10 |
191 |
キツツキ目 |
6 |
380 |
スズメ目 |
80 |
5,200〜5,500 |
29目 |
180科 |
9,000種 |
蛋白質のアミノ酸の相違度 (%) |
人 |
鶏 |
11.9 |
鶏 |
金魚 |
18.4 |
|
金魚 |
人 |
19.5 |
飛べない鳥が進化した理由 |
|
ダーウィン |
飛ぶことをしなくなったから |
オーエン |
翼の退化が先 ネオテニー(幼形成熟)による。 |