雑種

 

雑種形成をすることが知られている種は鳥類全体の10%を越えている。

雑種第一代

両方の種の特徴をほぼ半分ずつ備えていることが多いので識別しやすい。

雑種第二代

雑種と純系個体の交雑で産まれた雑種第二代では差がわずかなので、識別が困難な場合が多い。

雑種弱勢

雑種では羽衣やディスプレイが中間的となり、求愛に不利。

不妊や弱勢が多い。

雑種は♂でも♀でも不妊になりうるが、異なる性染色体を持つ性(哺乳類では♂、鳥類では♀)が不妊になりやすい。

(ホールデンの法則)

 

♂マガモ×♀オナガガモ

子が♂

マガモZとオナガガモZを持つので子は両方の特徴を持つ。

♂マガモの特徴が特に出やすい。

子が♀

♀のオナガガモのWを持つ。

♀オナガガモの特徴が現れやすい。

 

カルガモ

都市部のカルガモは純粋種が少ない。

次列風切の先端にある白色の幅は、カルガモでは本来1mmほどだが、

マガモやアヒルと同じ5mmほどの個体が多い。

マルガモ

野生でもマガモとカルガモの交雑が起こる。

繁殖能力のある個体がいる。

マガモに近い外見のものがマルガモ。

カルガモに近い外見のものがマガモカル。

マガモではなく、アヒルとカルガモの交雑した雑種の場合が多い。

どちらも本州の低地で繁殖するので交雑しやすい。

 

ヒドリガモ

アメリカヒドリ

ユーラシア大陸の北部で繁殖

アラスカなどで繁殖

シベリア東部での交雑が多い

 

カモ科

ツクシガモ属

アカツクシガモ ツクシガモ

オシドリ属

アメリカオシ オシドリ

マガモ属

ヒドリガモ ヨシガモ オカヨシガモ トモエガモ コガモ、マガモ カルガモ オナガガモ シマアジ ハシビロガモ

ハジロ属

ホシハジロ オオホシハジロ クビワキンクロ

アカハジロ キンクロハジロ スズガモ コスズガモ

クロガモ属

クロガモ アラナミキンクロ ビロードキンクロ

ホオジロガモ属

ヒメハジロ ホオジロガモ

アイサ属

ミコアイサ ウミアイサ カワアイサ

同じ属で交雑が起きやすい。

ミコアイサとホオジロガモでの交雑も観察されている。

(ホオジロガモはアイサ類、特にミコアイサに近い。どちらも樹洞性)

 

キジ

キジ♂とニワトリ♀の間で人為的に雑種ができる。

コウノトリ

シュバシコウと別種とする説と同種とする説がある。

コウノトリとシュバシコウとの間で二代雑種までできる。

 

一代目雑種F1の生殖能力

哺乳類

 

鳥類

なし

ある場合も

ある場合も

ほとんどない

 

DNA 平均遺伝的分化(%)

種内

0.43

属内

7.93

科内

12.71

 

種分化

受精後の不和合性はメスの側に生じる。

鳥類では遺伝的和合性が保持されている期間が哺乳類より長く、種分化後に相当の年数が経過していても、F1の形成が可能。

 

 

哺乳類

鳥類

本来(基本)の性

雌は性ホルモンにより誘導された性

性染色体

雌ホモ(]])、

雄ヘテロ(]Y

雄ホモ(ZZ)、

雌ヘテロ(ZW

性染色体異常

XXY 雄性

ZZW 孵化時は雌だが、性成熟期には雄

 

性染色体はオスには二つあるが、メスには一つしかない。

(鳥以外の多くの動物はこの逆)

鳥類の雑種ではメスよりはるかに多くのオスが生き残る。

 

キジ類の幼鳥から卵巣を取り除き、代わりに肥大化してくる右側卵巣も取り除くと、換羽後に雄成鳥羽を生じる。

これは、元々雄型に成るべきものを、雌性ホルモンが抑制しているから。

 

ツバメとイワツバメの交雑の記録あり。

 

マルガモ

カルガモ×アヒル(短嘴なのでコールダック?)

カルガモ×マガモ? ()

 

トモエガモ×オナガガモ

 

トモエガモ×アメリカヒドリ

 

ヒドリガモ×アメリカヒドリ

 

ヒドリガモとヨシガモ ヒドリガモとコガモ

 

ホシハジロ×アメリカホシハジロ

 

キンクロハジロとクビワキンクロ ()

 

キンクロハジロ×スズガモ

 

ヒメハジロホオジロガモ

 

ミコアイサとホオジロガモ

 

アカモズとチゴモズ

 

(アカモズとシマアカモズ)

 

ハクセキレイとセグロセキレイ

 

ムクドリとギンムクドリ

 

 

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