ニワトリ
分類 |
キジ目キジ科ニワトリ属 |
学名 |
Gallus gallus domesticus ガルス ガリア人(Gallia)が飼っていた鶏に習い、ローマ人も鶏を飼うようになり、雄の鶏を『ガリア人の雄鶏』という意味で『ガルス』と呼んだ事による。 |
起源 |
セキショクヤケイ単元説と多元説がある。 現在ではセキショクヤケイ単元説が有力。 ハイイロヤケイとの交配説も。 多元説を支持すれば、学名は Gallus domesticusになる。 |
鶏の家禽化は中国説、インド説など。 |
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日本には朝鮮半島から伝わったものと、 台湾、南西諸島から伝わったものが混じって作られた。 |
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首の骨 |
14個 |
耳 |
右耳は左耳より5mm前にある。 |
耳道腺 |
脂腺が変化したもの。 外耳孔の皮膚に見られ、他の鳥類にはない。 Gallus属の特徴。 |
脳 |
3.6g |
心臓 |
6.5g(体重比0.4%) |
腸 |
体長の5〜6倍 160〜250cm |
肝臓 |
卵黄成分を合成して分泌。 |
卵管 |
卵白、卵殻膜、卵殻を合成。 |
肉色 |
ピンク (多くの鳥は、赤色) キジ科はミオグロビンが少ない。 |
肉冠、肉垂、耳朶 |
皮膚の真皮が肥厚したもの。 動静脈吻合に富む毛細血管網で形成される。 白色レグホンのような耳朶の白いものは真皮の毛細血管網がほとんどなく、白色の色素プリンが沈着したもの。 |
体温 |
41度 |
精液量 |
0.3〜0.5ml |
精子濃度 |
1ml当り30〜50億 |
精子PH |
7.0〜7.6 |
受精 |
一回の交尾で7〜10日間受精卵を生産し続ける。 |
人工孵化器 |
湿度60%(ダチョウでは30%) |
雄鶏 |
Cock コック |
雌鶏 |
Hen ヘン |
セキショクヤケイ |
主に東南アジアに分布 大胸筋15%、小胸筋5% 飛べる 体重 オスで900g、メス600g 卵 30g 年二回、年10個 声 コケコッコ (高く金属的、最後は短く切り上げる) |
睡眠 |
左脚を上げ、右脚で立って寝ることが多い? |
数 |
世界110億羽、日本3.5億羽 肉用90%、卵用10% |
寿命 |
15年(レグホンは2年で処理)(ブロイラーは50日で処理) |
ブロイラー (%) |
部分肉 |
43 |
骨 |
17 |
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血液、羽毛 |
10 |
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脂肪 |
10 |
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頭足 |
8 |
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食べられない内臓 |
8 |
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食べられる内臓 |
4 |
鶏肉 (g) |
もも肉 |
445 |
むね肉 |
364 |
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手羽 |
194 |
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ささみ |
77 |
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きも(心臓、肝臓) |
73 |
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皮 |
45 |
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砂肝 |
32 |
採卵用 |
日本で1億7千万羽(消費量のほぼ全部) |
単冠白色レグホーン種など (レイヤー) イタリア原産 細身 |
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純白の卵 白色レグホーンの系統間交配 褐色卵 白色レグホーンとロード・アイランド・レッドなどの交配。 |
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生後150日で卵を産み始める。 鶏卵の形成には25時間かかる。 午前中に産卵するが、一時間ずつずれるので、3日産卵して1日休むというサイクル。 一年で250個の卵を産む。(最高記録365個) 一年半ほど採卵。(一生産み続ければ1,500個、90kg) |
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カルシウム要求量 飼料中に0.6〜0.9%だが、産卵期の卵用鶏では3.04〜3.33 |
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若い産卵鶏 卵は小さく、卵黄や卵白の盛り上がりが高い。 高級卵として販売されることが多いが、品質は同じ。 |
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週齢を重ねた鶏
産卵機能の低下により産卵率も低下。 卵白分泌時間の延長により卵白が増加し、卵重も増加。 卵殻カルシウム量は増加しないので、卵殻は薄くなる。 |
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卵を産まなくなった鶏は業者に引き渡され処分(廃鶏)。 ミートボールやソーセージ、ペットフードの原料となる。 流用されずにそのまま土に埋めることも。 |
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縁日で売られるヒヨコは、ほとんどがレグホーンのオス。 |
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就巣性 プロラクチン遺伝子の一部に異常があり、就巣性は失われている。 |
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食肉用 |
日本で1億羽(消費量の3分の2) |
コーチン種など (ブロイラー) 太っている |
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生まれて3ヶ月未満の若鶏。 14日で卵から孵化。 成長も早く、40gから、一ヶ月で1kg超。 小型のものは生後49日(体重2.2kg)で出荷。 大型のものは生後55〜59日(体重2.7kg)で出荷。 強い消化器官を持ち、餌に含まれる栄養を効率良く消化吸収。 |
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飼料効率 鶏 0.5 豚 0.3 牛 0.1 |
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肉生産が目的の鶏にとって、白い羽であることは重要。 羽を抜いたあと、メラニンが皮膚に残らずきれいに見える。 |
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兼用 |
プリマスロック種など |
化粧品 |
ヒアルロン酸という保湿成分が鶏冠に多く含まれ、化粧品として使われる。 |
尾長鶏 |
特別天然記念物 高知県 鳥類として最も長い尾羽を持つ。 鶏は年に一度尾羽が生え換わるが、尾長鶏は生え換わらない。 一年に1mほど伸びる。三歳と五歳のときに換羽しやすいとされ、この時期を過ぎると10m級になる。13.5mの記録あり。 |
小国 |
天然記念物 小国の尾羽は23対あり、謡羽が長いのに対し、地鶏は18対で謡羽も短い。 |
東天紅 |
天然記念物 高知県 最も長く時を告げ、15〜20秒鳴く。25秒の記録もある。 |
烏骨鶏 |
天然記念物 羽毛に小鉤がなく、バラバラになる絹糸羽。 全身にメラニン色素が沈着し、舌、骨、肉、皮膚、内臓、冠などが黒く、薬効があると信じられている。 |
軍鶏 |
シャム(現在のタイ)からもたされ、シャモとなった。 闘鶏用だが、肉の味も良い。 |
闘鶏の初期は、戦の占いだったという説も。 |
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熊野別当湛増が、源氏と平家のどちらにつくか迷い、赤い鶏と白い鶏を戦わせ白が勝ったので源氏に加勢した。 |
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闘鶏のルールを基にボクシングのルールが作られた。 |
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矮鶏 |
天然記念物 原産地はベトナム中南部のチャンパとされ、チャボの語源。 |
地鶏 |
日本農林規格で、在来種(明治時代までに国内で定着)由来の血液百分率が50%以上のもので、出生証明ができ、かつ28日齢以降1uあたり10羽以下で平飼いで飼育。 |
アロウカナ |
チリ 青い卵を産む |
ウイングレス |
翼の無い鶏 突然変異によって発生した個体を、翼の発生遺伝学研究のために維持してきたもの。 全ての爪も欠如している。 |
頚に羽毛の無い鶏 |
裸頚遺伝子を持つ ハンガリーのトランシルバニア・ネイキッド・ネックや、中国の鳳頭鶏、豪州のターケン・バンタムなど。 |
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体重 |
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♂ |
♀ |
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チャボ |
600 |
450 |
セキショクヤケイ |
800 |
600 |
白色レグホーン |
2,700 |
2,000 |
プリマスロック |
3,800 |
3,000 |
ブロイラー |
3,827 |
3,155 |
ロードアイランドレッド |
3,900 |
2,900 |
白色コーニッシュ |
5,500 |
4,000 |
声 |
日本 |
コケコッコ |
沖縄 |
クックルーウッ |
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中国 |
トンティエンホーン コッココー |
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タイ |
エグイグエグ エキエッエー |
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イギリス |
コックアドゥールドゥ |
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フランス |
コクリコー |
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ドイツ |
キッキリキー |
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イタリア |
ココリコ |
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スペイン |
クィクィリクィ |
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チュニジア |
クッククック |
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ハウザ族 (アフリカ) |
ザカラ・ヤイ・クーカ |
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セキショクヤケイ |
ハイイロヤケイ |
アオエリヤケイ |
セイロンヤケイ |
分布 |
東南アジア 中国南部 南アジア |
インド |
ジャワ島 小スンダ列島 |
スリランカ |
声 |
コケコッコウ 四音節 |
クク、カヤ、カヤ、クック 四音節 |
チャウ、ワウ、ウァク 三音節 |
クラック・・ジョイ、ジョイ |
シーチキン |
マグロなど加工したもので、味がチキンに似る。 チキンの方が高級だった。 |
田鶏 |
中国では料理用の小型の蛙を田鶏という。 鶏に味が似る。 |
カシワ |
西日本では鶏肉をカシワと呼ぶ。 羽色が柏の枯葉色に似る。 |
フライドチキン 唐揚げ |
アメリカから伝わったものがフライドチキン。 シルクロードを通って中国経由で伝わったものが唐揚げ。 |
雉子焼き |
鶏肉の照り焼き。元はキジを使った。 精進料理では塩を振った焼き豆腐。味付けが塩だけなので「生地焼き」。 |