毒きのこ
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   胃腸症状型  | 
  
   吐き気 嘔吐 下痢  | 
  
   ツキヨタケ クサウラベニタケ ニガクリタケ カキシメジ  | 
  
   消化器官をおかす 食後30分〜1時間で悪心など 重体となることはない  | 
 
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   コレラ様症状型  | 
  
   脱水症状 水溶性下痢  | 
  
   ドクツルタケ タマゴテングタケ シロタマゴテングタケ  | 
  
   猛毒 6時間以上の潜伏期間 嘔吐や下痢 その後肝臓、腎臓がおかされる  | 
 
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   神経系症状型  | 
  
   興奮 痙攣 幻覚 幻視  | 
  
   ウスムラアセタケ  | 
  
   発汗  | 
 
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   テングタケ  | 
  
   発汗、よだれ、涙、視力障害  | 
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   ヒカゲシビレタケ  | 
  
   幻覚、精神錯乱  | 
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   ドクササコ  | 
  
   手足先端の腫れと痛み  | 
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   ヒトヨタケ  | 
  
   酒と共に摂取すると悪心など  | 
 
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   アセタケ  | 
  
   ムスカリンを含み、おびただしい量の発汗をする。  | 
 
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   カエンタケ  | 
  
   普通の毒きのこは食べなければ害がないが、カエンタケは触って汁に触れただけで皮膚がただれる。 食べると小脳も委縮。 3cm食べて死んだ人も。  | 
 
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   クサウラベニタケ  | 
  
   ムスカリンには副交感神経興奮作用があり、大量の汗が出る。  | 
 
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   シャグマアミガサタケ  | 
  
   学名esculentaは「食べられる」 欧州では、茹でこぼして毒抜きして食べる。 茹でるときに発生するガスで中毒する例も。 毒抜きした水煮缶詰で中毒した事例もあり。  | 
 
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   スエヒロタケ  | 
  
   子実体が人間の肺から発生した記録がある。 菌糸が肺や気管支に寄生し、アレルギー性真菌症を発症した例が知られている。 (抵抗力の弱まった人)  | 
 
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   スギヒラタケ  | 
  
   かつては食用キノコだった。 腎臓の機能が低下している人には高率で発症。 健常人ならば代謝して無毒化できるが、腎機能に問題がある場合は代謝できずに毒性を示す。 スターフルーツでも同様な中毒例がある。  | 
 
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   タマゴテングタケ  | 
  
   日本での中毒はほとんどない。 欧州ではきのこ中毒の90%がこのきのこという報告も。  | 
 
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   ツキヨタケ  | 
  
   中毒事故が最多。 半数致死量50mg/kg  | 
 
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   テングタケ  | 
  
   別名「蠅捕茸」 毒成分は旨味成分で、おいしい。  | 
 
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   ドクササコ  | 
  
   シコシコして無味無臭、さっぱりしている。  | 
 
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   手足や体の先端(男性器など)に発症。 赤く腫れ、激痛が一か月以上続く。 毒で死ぬことはないが、あまりの苦しさに自殺する人や、衰弱死する人も。  | 
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   水溶性が高い。味噌汁不可。  | 
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   ドクツルタケ  | 
  
   白くてきれい。 和名は「鶴」のように美しいことから。 英名Destroying Angelは「殺しの天使」 一本で死ぬ。  | 
 
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   ニガクリタケ  | 
  
   生でかじると苦いが、加熱すると苦みが消える。 しかし、毒性は消えない。  | 
 
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   ニセクロハツ  | 
  
   食用のクロハツに近縁。よく似ている。 死亡率50%  | 
 
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   ヒカゲシビレタケ  | 
  
   麻薬原料植物として所持するだけでも違法。  | 
 
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   ヒトヨタケ  | 
  
   一夜にして生まれ、一夜にして溶ける。 自らの胞子を液に溶け込ませ地面に落とす。 黒い液になるので、英名はinky caps 酒と一緒に食べるとアセトアルデヒドの分解を阻害するので、悪酔いする。  | 
 
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   ベニテングタケ  | 
  
   幻覚作用がある。 「不思議の国のアリス」に登場。 死亡率は1%以下  | 
 
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   英名フライ・アガリック(蠅きのこ) 独名フリーゲンピルツ(蠅取りきのこ) 露名ムハモール・クラースヌィ(赤い蠅殺しきのこ) 蠅をおびき寄せる性質を持つ1-3ジオレインを含む。 殺ハエ活性もある  | 
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   ベニテングタケの菌糸とシラカバの細根とは菌根を作るので、ベニテングタケはシラカバ林によく発生する。  | 
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   猛毒きのこ御三家  | 
  
   カエンタケ (致死量3g) タマゴテングタケ (小、一本) ドクツルタケ (致死量8g)(一本)  | 
 
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   シロタマゴテングタケ、タマゴテングタケ、ドクツルタケの三種で、きのこ中毒死の90%を占める。 死亡率50〜90%  | 
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   食中毒御三家  | 
  
   ツキヨタケ(中毒事例No.1) クサウラベニタケ カキシメジ  | 
 
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   大部分のきのこは、毒性の有無が不明。 学名が付けられたきのこでも、海外のものと日本のものが確実に同種であるか不確実。 同種のきのこでも、発生地域によって含まれる成分が異なる可能性も。 地中に含まれるセシウム134、カドミウムなどの放射性金属を特異的に濃縮する。 食べた人の体質によって反応が異なる。  | 
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   毒きのこでも、少量であれば薬として利用されるものもある。  | 
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   多くのきのこは生で食べるとお腹を壊す。 きのこはさまざまな消化酵素(蛋白加水分解酵素)を持っているので、内臓の粘膜が傷つく。  | 
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   食用きのこでも、新鮮でないものは、中毒の危険がある。 古くなったマツタケによる中毒事例は多い。  | 
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   アマニチン  | 
  
   タマゴテングタケ  | 
  
   熱に強く、一般の調理では分解されない。 LD50は0.4mgで、きのこ一本に10〜12mg含まれる。  | 
 
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   イボテン酸  | 
  
   イボテングタケ テングタケ ベニテングタケ  | 
  
   精神錯乱など 不安定な化合物で、容易にムシモールになる。 グルタミン酸の約10倍の旨味を持ち、おいしい。 香りも良い。  | 
 
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   ムシモール  | 
  
   ハエトリシメジ  | 
  
   殺ハエ活性がある。  | 
 
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   コプリン  | 
  
   ヒトヨタケ  | 
  
   アルコールと一緒に食べると悪酔いの症状を引き起こす。 アルコール代謝の酵素の作用を止める。  |